二次 | ナノ


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旅行中に撮った写真は、ハリーが選んだ土産のフォトフレームに入って暖炉の上にちゃんと飾られている。

旅行で太ったのがショックだったので、夏休みの残り期間で絞り込んだ。元の体重にはすぐ戻せたからよかった。そして身長がまた伸びた。同年代の中ではダントツで身長が高い。男子は総じて女子よりまだ小柄な時期である。
逆にハリー少年の身長は低い。最近はまともに飯を食えてるからか少しずつマシになってきたが、それでも一際小さい。

そうして夏休みは終わり、スクールに通う日々が再開した。

「暑い……」

日本ほどではないが、夏はどこでも暑いものである。隣に座るハリーも同感のようで、怠そうに机に突っ伏している。

そうだ、プール行こう。  

帰宅後、早速ペチュニアさんにプールに行きたいと二、三度繰り返してみた。逃げられんぞぉ〜。繰り返すたびにペチュニアさんの馬面は引き攣る。あー面白い。結果としては、予想通り押し切ってゴールイン。
水着買わせなきゃ(使命感。)



「さ、遊んでこいハリー」

ミシアちゃんやピアーズといった学校友達を連れての大所帯でやってきたプールで、戸惑うハリーに浮き輪をボスンと押し付けた。私は50メートルプールでザバザバ泳ぐ予定なんでな。

「えっ、この浮き輪って……」

浮き輪を見て、私を見て、また浮き輪に視線を戻すハリーの顔には、オチは分かっているんだけどもしかして……と書かれている。

「後で使うから持ってろ」

「やっぱりね……分かってたよ、ウン。」

「使って遊んでていいぞ」

浮輪で遊びたかったのを知っているからわざわざ持ってきてやった事は言わないでやっておいた。
目を輝かせて喜ぶショタかわいいんじゃ〜。

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