二次 | ナノ


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四日目は移動してホルンベルク。中世の城だ。この古城と、それを取り巻く古都はとにかく歴史を感じさせる。
ここはバーノン親父曰くかなり奮発したそうで、宿泊するのはなんとホルンベルク城を改装した城である。

ただ旅行しているだけではな、と思ったので、一昨日ローテンブルクで買ったやたらとメルヘンな日記帳を早速卸す事にした。二冊あるので一冊をハリーに渡す。

「ハリー、今日から日記をつけろよ。日記帳やるから。」

「日記?えーと、取り敢えず旅行記を書けって事だよね」

「そうそう。レポートの練習だ」

ハリーは私が渡した小さな鍵付きの日記帳を、嬉しそうに抱きかかえた。純だねぇ。可愛らしいショタが喜んでいるのは全く萌えるシーンである。ほのぼのするぜ。 

5日目の早朝はディンケルスビュールで朝食をとった。ここもいい街だ。しかし、今回は素通りしてネルトリンゲンへ向かう。
移動のバス内はとても退屈だ。私は何かないかとカバンを漁った。おっ、トランプあるじゃん。

「ハリー、トランプで遊ぼうぜ」

昨日購入した土産のトランプを開封する。箱が凝っていて凄く……中二です、或いは重いです。備えよう。

ネルトリンゲン。ローテンブルクと同じように中世の径間が保たれている街であり、ローテンブルクと違って円型の街である。円型の中世都市なんてロマンあり杉じゃねっ!?……つい興奮してネットスラングが。誤字ではないのであしからず。

6日目はドナウ川を渡ってアウクスブルクへと移動した。アウクスブルクはロマンティック街道の中心地であり、ドイツ最古の都市なんだそうだ。一日かけても全く回りきれない。取り敢えず、我らが聖母大聖堂をメインにしたが、それにしたっていろいろ回りすぎて印象は薄くなってしまった。

7日目はヴィースの巡礼協会を泣く泣く飛ばしてシュヴァンガウ。嗚呼シュヴァンガウ、ここの城はマジでヤバい。ここには二日滞在できるので、今日はまずホーエンシュヴァンガウ城を見学する。
城はとにかくでかい。色味はあれだな、グリフィンドール寮を思い出す感じだな……。
高台から見下せる周囲の山と湖の圧倒的自然景観は鳥肌が立つほど美しい。自分のちっぽけさがよくわかる景色である。

「綺麗ね、ママ。」

観光客に頼んで、四人並んでの写真を撮ってもらった。リビングに飾ろうね、と言った私にバーノン親父は隣に立つハリーをちらりと見て、カメラを見て、私を見て、いいとも、と頷いた。日曜の朝のタモリか何かか。

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