二次 | ナノ


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ハロウィンが過ぎたなーと思ってたらクリスマスが来た。時間経つのはええよ!

という訳で休暇である。クリスマス休暇、冬休み的なものだ。イヴから年始にかけての休暇ではあるが、バーノン親父がちょこちょこ会社に顔を出す必要がある関係上旅行などは行けない。腐っても社長である。

さて、クリスマスの日である。リビングに降りていくと、ツリーの下にプレゼントが山積みになっていた。

「おはようマイディア、プレゼントがあるぞ」

朝からニンマリ赤ら顔のバーノン親父に気分は萎え↓↓
マイディア……日本人としては馴れない呼称だ。やめてほしい。
曖昧に頷いて、早速プレゼントを漁る。バーノン親父の知り合いや商売相手からのものが多いな。中身は玩具と子供用のアクセサリばかりである。いらねぇ。マージョリーというバーノン親父の姉、つまり伯母さんからは安定の悪趣味なフリフリヒラヒラが届いていた。もっといらねぇ。

「えっと……26個か。」

「ホッホー、パパの賢いお嬢ちゃんはたったそれだけじゃ足りないかね?」

一応プレゼントの把握の為に数えたのを耳聡く拾ったバーノン親父は意味のわからん上機嫌でニマニマしている。なんだよ。もしかして更なるお強請りがしてほしいのか?親馬鹿すぎる、いやまさかのドM気質なのかもしれない。
そういえば、今年のプレゼントは何がいいかと聞かれた時、欲しいものが思い浮かばなくて「味噌」とか言ったんだったか。味噌はアジアンマーケットで普通に手に入る品なので、プレゼントを用意する側としては張り合いが無かったのかもな。

「パパ、ニンテンドーのファミコンが無いよ!」

「えっ?」

流石に予想外のお強請り過ぎたのか、バーノン親父のニマニマは一瞬で(・・;)←こんな顔に変わった。



「メリークリスマスハリー。ほれ」

「え?」

「えっじゃねえよプレゼントだよ黙って俺に着いて来い。」

階段下に収まっているハリーを二階へと連れ出した。バーノン親父は家の中での祝い事やイベントの時、ハリーを参加させまいとするようだ。面倒くせえ大人だよな。
勝手にハリーに使わせている私の部屋(その三)に案内して、ドアを開けさせる。

「ダリア、これって」

「プレゼントだけど?」

部屋に施したクリスマスの飾り付けと、小さいがちゃんとデコレーションしたツリー。量は無いが、出来たてのクリスマス料理と小さなケーキ。勿論ツリーの下には箱に入ったプレゼント。
この部屋全てがプレゼントだ。喜べよ。
興奮のあまりハリーは泣き出したが、嬉し泣きするほど喜んだショタカワイイので余は満足である。
ちなみにプレゼントボックスの中身はお揃いのマグカップにした。

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