二次 | ナノ


▼ 09

ダイエットが功を奏してハロウィンの夜の仮装が豚にならずに済んだ。133cm45kgか、まだデブだな。目指せあと10kg。

さて、ハロウィンの仮装は無事豚ではなくカボチャ頭になった。
バーノン親父、フリフリヒラヒラは要らないから。あの豚親父には流行りはクール系だよシンプル・イズ・ベストなんだよ、と、自分の服を自分で買うようにしたかったので力説してやった事がある。さすがわしの娘だな流行に敏感だなと抜かしていたが、流行に敏いこととお前の娘である事になんの関連性もないぞバーノン。
それからペチュニアさんも、ゴテゴテキラキラも要らないから。シャツと吊り下げのバルーンパンツにニーソにしておくから。ぶっとい太腿晒しても、子供なので問題ない。
ちなみにハリーの方はミイラである。あー、まだハリーも骨ガラの粋を出ないし、似合うねミイラ。カボチャなんか被ったら首の骨ポッキリいきそうだしな。

トリック・オア・トリート巡りには近所の子を集め誘っておいた。

「ハロー、ダリア!」

「やぁ、ミシア。妖精の仮装かな?」

「そうなの。似合ってる?」

「ティターニアかと思ったほど似合ってるよ」

六軒隣のミシアちゃんは、私とハリーの一つ上のな女の子だ。栗色の髪と青い瞳の可憐な容姿に、性格も良い。ミシアちゃんマジ天使。ぐうかわ。
しかも他のメンバーを既に集めてくれていたらしい。有能。さ、それでは家々を回ろうか。

「トリック・オア・トリート!」

見栄っ張りかつ日本人の域に達するほど画一性を重視するプリベット通りの住民達は、良質かつ大量の菓子を提供してくれた。半分ほどハリーの篭へ放り込んだ。もっと食え。そして肥えろ。気分はヘンゼルとグレーテルの魔女である。

ミシアちゃんの家のマフィンだけは丸のままとっておいた。ヘルシー南瓜マフィンである。ミシアちゃんのお父さんは菓子職人なので、期待は無限大。来た菓子職人来たこれで勝つる。

prev / next

[ back to top ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -