二次 | ナノ


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「さて、まずハグリッド殿。了承得てないのに何私達連れて行こうとしてるんだ?」

「……すまん」

「まぁ、未然に防げたからいいけど。
それで、このホグワーツ魔法魔術学校って何?」

さあ、私のこの最低な機嫌で私が納得できるまで、質問に答えて貰おうか。

「ホグワーツか。ホグワーツは、世界一の魔法使いと魔女の名門校だ」

「入学案内のパンフレットが無いのは何故?
入学を許可するにあたっての具体的な資格は何?
入学金と授業料はいくら?」

「ぱ、パンフレット?」

「生徒数はどの程度?進学率と就職率は、進学先や就職先は主に何処だ?そもそも魔法界って何?仮に非魔法族に隠れ紛れているとして規模はどれほど?社会構造はどんな感じ?」

「まて…」

「待てないね!
いいか、ここにいる全員に対して言わせて貰う。
魔法学校に入学するっていうのは、今私が判断する限り専門学校へ入るって事だろ?」

そう、そんなのは。

「必須条件である魔法力が一定量ある事──これは私達に置き換えると只の才能に過ぎない。聞いてるのパパ、ママ」

ガン、と組んだ足の踵で床を打つとびくっとした豚馬夫婦。私の顔を見てこくこくと上下に首を振る。
なら、話進めるけど。

「公立学校に行くならまだしも、専門学校に行くなら専門職に手に持てる職が限られて来る。
例えば、私が将来システムエンジニアになりたがったとして、ホグワーツからそういう資格や技能の取れる大学に推薦枠はあるのか?
大体さ、非魔法族では恐らくそのホグワーツって学校は通用しないんだろ。もし卒業後に非魔法族として暮らすようになったら小卒じゃん生きていけねぇじゃん。」

だから魔法界についてもそれなりに知らなきゃなんないんだけど。
だから規模とか社会構造とか聞いときたいんだけど。

コレ普通の子供だと魔法使いになれるってだけで喜んで入学しそうだけど、世の中はそれじゃ生きていけないし。

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