二次 | ナノ


▼ 18

そんなわけで日本旅行は滞り無く終了しました。
あ?飛ばし過ぎ?春休みと夏休みの間どんだけ飛んだと思ってんだ。一日一頁で日記のように書いたりなんかしてたら大変な事になんだよ。
いやぁ、伊勢神宮超格好よかったです。あとマックまじ面白い程イギリスとクオリティ違かった。

で帰国。

「ただいまダーズリー家。さぁてハリー、荷物の片付けだ。」

まず荷物置いて、洗濯物出して次にお土産。
リビングのテーブルに四人で座って、私とハリーがテーブルの上にお土産置いてダーズリー夫妻へ差し出す。

「はい、お土産。とりあえず開けてみて」

「ありがとうダリアちゃん。
………これは、オマモリかしら?」

「うんそう。出雲大社っていう、日本でも有名な神社で買ってきた。厄除けね。
……まぁ、ママ達はクリスチャンだから、御利益があるかはわかんないけど」

それから、と取り出したのはタコ焼きのプレートセット。タネと焼き方のレシピは入手してきた。私がもう少し痩せたら是非作って貰いたい。
さらに焼き八ツ橋。流石に生菓子はお土産には出来ないからね。


「……あの」

と、私がお土産御開帳を全て終わらせた所で、ハリーが切り出した。

「僕を旅行へ行かせてくれて、ありがとうございます。
それで、これ………」

ハリーが怖ず怖ずと差し出したのは、縮緬を使った写真立てだった。結構値段のするやつだった筈なんだけど、ハリーの奴自分の土産削って叔母夫婦へのお土産台に金を宛てたらしい。
ハリーが持たされた小遣いなんて微々たるものだったのに、全く出来た子供だなぁ。ほらみろ、ペチュニアさん超驚いてんじゃん。

沈黙がリビングを包む。
何でこんな変な緊張走ってんだよ馬鹿じゃねぇの。

「パパ」

驚いた顔もせず、じっと写真立てを睨んでいるバーノン親父に声を掛ける。
バーノンはウーム、と唸ってから写真立てを手に取った。
手に取ったんなら後は知らん。私は席を立って、キッチンでお湯を沸かし始めた。
ああもう、この家族マジじれってぇ。「家族」になろうとしてるだけ、マシだろうか。

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