Mura×Himu


くたりと体から力が抜けた室ちんをベッドに横にしてひとり、脱衣所にある棚からタオルを持ってくる。このまま寝かせてあげてもいいんだけど、どろどろのままでいさせたことを怒られるのは嫌だから。
胸を上下させながら少し辛そうに息をする室ちんの寝てるベッドに腰掛けて、汗と白濁に塗れたしなやかな体にタオルを滑らす。ん、と鼻にかかった声を出して薄目でこちらを仰いだ。

「あ、室ちん寝てていーよ」
「…………どの口が言うんだ」
「えー?なに、オレだけ責めるの?」

室ちんも大概気持ちよさそうに締めつけてきた癖に、口を尖らせて言うと室ちんはバツが悪そうに視線を外して「のぼせた奴にやることか」と呟いた。ちゃんと後始末しろ、といつもよりきつめに言われる。機嫌を損ねたお嬢様はさっきまで可愛く喘いでた人と同一人物なのか疑問が浮かぶけど、ごろんと寝転んだ足の隙間から筋を作って滑り落ちる白濁がそれを示していた。
オレは後始末が苦手だ。翌日起きた室ちんに「全然かき出せてない、垂れてくるんだけど」とがみがみ説教されるレベルに下手。挙句「何で中に出したんだ」とプリプリ怒られてしまう。怒った顔も可愛いねって言ったらゲンコツが飛んできたから、最近はその言葉が室ちんの中でのNGなんだってことは理解してる。だって奥の方に出しちゃった奴はいくらオレの指が長くてもかき出すのも一苦労でしょ?それに後処理はいつも室ちんがやってるし――自分でやった方が手っ取り早いと言って――。
腿を伝う白濁を拭き取ると、双丘の割れ目からとろりと再び白濁が溢れてシーツまでも汚していく。シーツまでどろどろにするつもりはない。かといって今のようにどろどろにした後にシーツを変える、そんな体力は残ってはいない。

「いーこと考えた」
「………どうせろくでもないことだろ?」
「ろくでもなくねーし、手っ取り早く後処理しちゃう方法思いついたっての」
「…?」

後処理下手なオレがやるとどろどろになっちゃうってんなら。

「お風呂で、しよ?」






室ちんの体をお風呂場まで抱えて運ぶ。その際も結構なスラングで罵倒の言葉を浴びせられたけど、ゲンコツが飛んでこないだけマシだと思った。室ちんをお風呂に入りなおさせてた時に喚起をし忘れたせいで、浴室の中はまだ温かく湿った湯気が立ち込めていた。苦手な湿気の立ち込めた暑さに体を包まれてか、室ちんはきゅっと目を瞑って嫌だと足をばたつかせた。

「嫌だアツシ、もう風呂はいいっ」
「だいじょーぶ。ここで後処理するだけだーかーらーって痛い痛い髪引っ張んないで」

「ここなら床汚しても流せばいーでしょ?」そう尋ねると「確かにそうだけど」と未だ湯の張っているバスタブを嫌そうに見つめて言った。体はすっかり萎縮してバスタブから距離を置こうと、おろしてあげると扉側にじりじりと寄った。

「ねぇ室ちん、さっきのはお風呂嫌いな室ちんに対してのお仕置きって言ったけどさぁ、直す気ないならここでもするよ?」
「……っ!NO!No thank you!Don't have to sex here!(嫌だ!やめてくれ!そんな必要はない!)」
「わーかったから少し黙ってね、浴室ってけっこー声響くの知ってるよね?」

言い聞かせるようにして言うと室ちんはハッとして気づいたのか、両手で自分の口を塞いだ。そう、今は時間にして深夜零時を回ったところだ。寮生活において自己中心的な生活を送れば苦情が殺到するし迷惑も掛かる。それに俺たちは決してオープンにできない関係上ばれたら何が起こるかわからない。ってことで人の目を忍んで事に及ばなきゃいけないの。本当は自分たちがよければそれでいいと思うんだけど、社会ってよくわかんない。どうして差別しようとするんだろうね。

「そうそういい子。じゃあお尻こっち向けて」

コクコク、と頷く室ちんは声のこと気にしてるみたい。口元を押さえながら頷く室ちんに可愛いなぁと思いながら、四つん這いになる室ちんを見てた。

「ん…あれ、でもここなら後処理アツシにやってもらわなくても――――ん、っ」

有無を言わさず、やらしいお尻に指を這わせる。健康的だけどみんなより白いお尻はまるで白桃のよう。その中心から零れる白濁を指で丁寧に掬うと、入れてもないのに室ちんの背中がゆっくり反った。

「いいじゃん。オレもやんなきゃうまくなんないし」
「や、……アツシの触り方意地が悪いって…っ!」

なんで焦らす必要がある、とお風呂の恐怖でじわり滲んだ涙目がこちらを睨みつける。お尻の割れ目に沿って指を滑らせると息を飲み込む室ちんはさっきしたのを思い出しちゃってるみたい。湯気のせいもあって、まただんだんと熱を持ち始めた室ちんの体。ほらね、室ちんてば好きなとこ触られるとすぐ体許しちゃうえっちな子だから困っちゃう。
柔らかさを保つやらしい穴に中指を埋めていく。つぷ、と迎え入れたそこはやっぱり熱くて感度が良く、すぐにきゅんと収縮した。でもちょっと前までオレのを咥え込んでたせいで少し緩いけど。そんなとこもすき。
くいくい、と中で指を手前に引いたり曲げたりすると、捕らえた白濁が穴から出てきた。絡みつく白濁はまだ全てかき出せているはずもなく。もっと奥かな、と指を根本まで入れて手のひらを室ちんのお尻の形に添えた。そのまま白濁を奥から入り口に持ってくるために適度に振動を足して指を壁沿いに撫でた。

「……アララ?室ちんたら、どうしちゃったの?」

ぷるぷると体を揺らして必死に声を押し殺している様子の室ちんの表情は、後ろから見ているからよく見えない。けど、髪がかかった耳が真っ赤だったから体が勘違いしちゃってるんだね。
そういやさっき一回しかしてなかったな、と先程の行為で削ぎ落とされてかろうじて残った欠片の理性が思考を始める。普段でも二回三回していたことを思い出して、目の前で嬌声を殺す愛らしい獲物を視界に入れた。

「ねぇ室ちん、ちょっとは出せたんだけどまだ奥のほうに残っちゃってるみたいなの」
「………ん、…んんん、ぅ、ぁ、」
「もーちょっと強くかき出して大丈夫?」

室ちんは頭だけを左右に動かして否定の意を示した。今声を出したらオレにつけいれられることを知ってるからだ。あぁ、室ちんはまだ理性残ってるのか。にちゃにちゃと音を立てて後処理という前戯をしながら、どうやったら室ちんの残った理性ぐらぐらにできるかな、と策を練る。
薬指を滑り込ますと室ちんはひくん、と腰を揺らす。ぐ、と手のひらをお尻に押し付けると中に入れた指が奥へと入り、白濁らしいねっとりしたものを捕らえた。ここら辺か、と検討を付けてぐいぐい指を埋めていくと、澄ました耳が室ちんの塞いだ指の間から声が漏れるのを拾った。

「………っぁ、…あぅ…ひ、ゃ」
「ちょっと我慢ね」
「だめっ、て、言った、…っや、そこ、そこやぁ、やめて、ぅ、あっ」

ぐちゅ、くちゅ、そんな音を立てながら、室ちんの中に放った白濁をかき出す。室ちんが我慢できなくなって喘いじゃったのはここが室ちんの一番好きなところだから。知ってはいるんだけどね、ここにあるんだから仕方ないよね?仕方ない、仕方ない。

「やあぁ、ん、あ、いっ、あっあ、」
「ねぇ室ちん、後処理なのに何勝手に気持ちよくなっちゃってんの?」
「あ、アツ、やめ…、て、はぁっ、あ、っん、」

意地悪く前立腺を突くと室ちんは背中をぐっとしならせて小刻みに震えた。たぶん、イった。穴からかき出した白濁が内腿を伝って床に落ちる。荒い息を吐く室ちんは目の前の鏡にしだれかかる。お尻を突き出して背を反らせた姿がレイプでもした後みたいな錯覚に陥って、妙に興奮した。

「やーらしい。イっちゃって」
「アツシ……っ、」
「なーに?あ、ちゃんときれいにしたげるからもうちょっと足開いてね」

内腿に手をかけてぐっと左右に開く。閉じれないようにその間に体を捻じ込んで、おもむろにシャワーヘッドを掴む。鏡越しに上目された濡れた瞳と視線がぶつかって、子供のようにあどけない、イタズラ好きのするいやらしい視線で。

「ナカまでちゃあんと、きれいにしたげるね」

くっと指で穴を広げ、白濁に濡れたそこにシャワーヘッドを持ってくる。何、なに、と慌てる室ちんが腕を台に乗せて上半身を起こすけど、一足遅い。流れを止めていたシャワーヘッドのボタンを押すと、勢いよくお湯が流れ出す。そのお湯は室ちんの赤く腫れた収縮を繰り返すそこめがけて噴射され、その中へと侵略を始めた。

「ひっ、い、あぁぁあああッ、ア、あっ、ああぁぁあぁ、あ、」
「ほらほらどうしたの?室ちんシャワー好きだよね?……あ、嬉しいんだ!大好きなシャワーできれいになって嬉しいんだー」
「ちがっ、違う、やぁあぁっ、あっ、ひぁあ、あ、っ」

熱いお湯が体内に逆流して入ってくる感覚というのはオレにはわかんないけど、予想以上の反応にこれまた気持ちいいんだろうなと舌舐めずりをした。指で強制的に開いた敏感な穴に直接シャワーの鋭い刺激が与えられて、室ちんは反射的に足を閉じようと内股が動いた。しかしオレの体に邪魔されて閉じることができない。そうしているうちにも穴に注がれる強烈な刺激に意識がトんでしまいそう、痙攣かってくらいに震わせた。室ちんの足元を見ると、白い液体が点々と床を汚してたからあまりの刺激にイってしまったようだ。
途絶えることのない嬌声に一度シャワーを止めると、室ちんははくはくと浅い呼吸を繰り返していた。まだ痙攣が収まっていないようで時折びくんと跳ねる。

「っは、ぁぁあ、っひ、ぃ、あっ」
「すげーいい反応じゃん室ちん、かーわいい」

開いたままの穴からお湯に混じった白濁が溢れる。そこに指を突っ込んでぐるぐる回すと鏡越しの室ちんの疲労に染まる表情が途端に色の混じったものに変わる。たっぷりお湯が侵入したようで、奥のほうまで洗い流してくれているんじゃないかな、とナカをかき回してそう思う。全部出しちゃおうね、と指で穴を広げて室ちんの上半身を立たせる。重力に負けたナカのものが腿を伝い落ちるのを見て「こんな感じでどーですか?」と尋ねてみる。室ちんの体を持ち上げて胡坐をかいた膝の上に下ろし、快楽を得てとろんとした顔に解答を求めて口付ける。やらかい唇に舌を這わせて軽く吸うと切なげにお尻を振った。
深い色の瞳に「後始末なのに」と訴えられている気がしたけど、そういう室ちんも欲しがってるのは一目見てわかる。さて、これからどうやって料理していこうか。

「…室ちん見てたら勃っちゃった」

責任とって舐めて。そう室ちんに言うと物欲しそうな視線を泳がせて。だから「舐めたら後ろ、挿れたげるから」と、笑んだ。
期待に濡れる瞳を向けて、力の入らない体をゆっくりと床に預けて屹立したオレのものに細い指を掛ける。はぁ、と色っぽい息を吐いて薄い唇の隙間から赤い舌をちろりと出してゆっくりと、でも確実に絶頂へと導くように舐めた。
こういうとき、室ちんはタチが悪い。自分が可愛いって、色っぽいって知ってる人しかできないような艶やかな、それでいてあどけない処女が浮かべる恥辱に塗れた表情を無意識に浮かべる。頑張ってかぶりつくも、室ちんの小さな口では半分も咥えられない。歯を立てないように気を遣いながらも頬の内側と舌を使って裏筋をなぞっていく。

「ぅ……っく、ふ……ぅっ…、」
「じょーずだね、オレも室ちんの触ったげる」

長い腕を伸ばして、猫背の室ちんのお尻に触れる。瞬間、室ちんは目元の涙を弾かせて苦しそうな声を漏らした。ひくひく、と締め付ける穴に指を埋めて、しつこいくらいに弄ぶ。室ちんはオレのを咥え込んだまま与えられる刺激から逃れようと腰を退く。お口止まってる、と指摘すればそれに応えようとちゅうちゅう吸ってくれるんだけど、その時に後ろに入れた指を動かすとやっぱりお口が止まっちゃう。室ちんのお口から引き出すと、オレの先走りと室ちんの唾液で粘ついた咥内が垣間見えた。
どうしたの、と聞きたそうに見上げる室ちん。
――――…室ちんはフェラが上手じゃない。唯一の苦手項目だったりする。下手は下手なりに頑張って使えるとこは全部使ってたんだけどね、オレのがでかすぎて口に収まりきらないこととか自分がフェラ上手くないのを知ってるから、大方「オレが下手だから」と気にしてるんだろう。ああもう、愛くるしい。

「ん、だいじょーぶ。気持ちよかったよ」
「……、…ほんと?」
「ホントだし。でもね、後ろ弄ると室ちん感じちゃってお口集中できなかったでしょ?だから室ちんのナカ入れたいなーって」

サラサラの髪を撫でると、くすぐったそうに「よかった」とはにかむ室ちん。あーあ、室ちん。これ、アトショリ、なんだよ?

「こっちおいで」

従順に、オレの体に背をもたれて肩口に頭を置いた。オレの腕を握って自分の腰に持ってくるあたり、早く突っ込んで欲しいってうずうずしてる。気持ちお尻も揺れてる。ああ、この分だともう理性残ってないな。アメリカって開放的だから、ずっと住んでると性にも奔放になるのかな。だったら火神も?とアメリカ繋がりで連想してしまってブンブンと頭を振って脳内から消した。
不意にオレのものが熱いものに飲み込まれていくのを感じた。頭の中から邪念を振り払っているうちに室ちんが勝手に挿れ始めちゃったみたい。はー、はー、と呼吸のタイミングを合わせて腰を落としていく。

「ちょっ、室ちん何してんの!…っん、」
「っはぁ、は、…アツシの、アツシ、あ、きもちい、」

室ちんの息遣いが耳を犯してくる。これ、これ誘ってるよね?絶対誘ってる!オレのものに絡まりつく内壁は待ちわびていた刺激に歓喜に震えていた。この締まり具合だとまた我慢しきれずにナカで出しかねない。これはやばい、飲み込まれてはまずい。腰も降り始めた室ちんの締め付けに負けじとこちらも応戦する。

「ね、ねぇ、ッ室ちん、ヤりたいとは思ったけど、ちょっと待…」
「あぁっ、いい、ソコ、ソコもっと突いてっ…、はぁ、ンぅっ、」

オレの言葉なんて無視してぐりぐりと感じる場所に押し付けるように腰を動かす。オレの形に沿った壁がきゅんきゅんと圧迫するのに息を飲んだ。…これは、やばい。さっきよりも何倍も、イイかも。
気持ち良すぎて泣いちゃう室ちんの目元の涙を舐め取って、首筋に強く吸い付く。その刺激にぶるっと震えて高く啼く。白い首筋にうっ血の赤が映えて室ちんをより淫猥に魅せる。

「ふっ、ぁ、...Kiss,kiss me...」

可愛くおねだりする室ちんの唇を食むと嬉しそうに後ろを締めた。ちゅ、シャワーの音に負けないくらいのリップ音を鳴らして唇を堪能する。その間も緩く突いてあげると体を捩った。
室ちん腰に回した腕で体が倒れないように支えながら、辛そうに天を仰ぐ室ちんのものに指をかけた。

「……ふ、ぁっ!あぅ、は、アツ、シっ、」
「ココ辛そうだねー、つか室ちんなに、アレなの?ハツジョーキ?こんなエロい室ちん見たことないんだけどー…」

言葉に合わせて腰を打ち付けると、目をきゅっと瞑って控えめなお口から「ふぁぁ、あっ」てだらしない声が漏れる。泣き腫らして赤い目元がまた扇情的で、くっと反る喉元の隆起とかラインが好き。

「バスケが好きとか言っときながらえっちのほうが好きなんじゃねーの?だらしない顔してさぁ、オレのもっと奥に咥え込もうとしてるでしょ」
「あっ、あっ、あ、ぅあ、は、ンっ、ん、」
「こう言うの何ていうんだっけ、インラン?」

じわりと室ちんの先っぽから白いのが滲み出てきていて、軽くイったみたい。オレに揺さぶられるままに体を委ねながらも隙を見てお尻を振るなんて、まさに言葉通りのインランでしかない。どういう字を書くのか知らないけどさ、きっと今の室ちんみたいな状態のえろい字を書くんだろうな。
どくん、と脈が伝わったのか、もうすぐオレがイきそうだってことを察知した室ちんはとっても嬉しそうに目を細めて半開きの唇に弧を描いた。室ちんはもう何度イったかわかんない。何度もびくびくして痙攣起こしてるから。ぐんと質量を増したオレのものに貫かれて、またも涙が零れ落ちる。室ちんの目元の涙袋にはどれだけの涙が溜まってるのかな、よく泣くから空っぽになっちゃわないのかな。

「ねーインラン室ちん、離してくんないなら出しちゃうよ」

腰の辺りからじわじわと迫りくる射精感が急き立てる。答えを得ようと先よりも早めに腰を進めると、室ちんは何て言ったと思う?

「いいんだっ、…あっ、ん、だして、アツシの、おれにいっぱい、ちょうだい…っ」

とろとろの顔で「ちょうだい」だなんてとんでもないことを口走った。いよいよ室ちんの頭もどうかしたんじゃないかって疑うくらいのことを。おまけに急かすように舌を絡める熱烈なキスもかまして。これ言っといて後で文句付けられてもオレ悪くねーから!

「……も、もうどうなっても知らねーからっ!」

室ちんの両足をがっと開いて持ち上げて、下から性急に突き上げる。休む間も与えずに動物の行う交尾みたいに激しくて獰猛な律動を繰り返す。室ちんは天井を仰いで高い嬌声を発して啼いた。抜く時には逃がさないと言わんばかりに吸い付いて、挿れる時にはそれが欲しかったと歓迎するように弛緩して飲み込む。今考えれば室ちんはとんでもない名器だったんじゃないかと思った。現にオレのものは室ちんのお尻に骨抜きにされて嬉しそうに勃起してナカを真っ白に汚そうと準備までしてるんだから。

「ああぁぁあぁっ、激し、ぃっ、あ、らめ、こわれちゃぅ、あっ、」
「壊しちゃう、壊しちゃうよ、オレのことしか、考えらんないよーにっ、したげる、からっ、…っん、」
「アツシ、アツシ、すきっ、I love you...っ、アツシィ、あつ、」
「うん、オレも、オレもすき、室ちんのことだいすき、あいらぶゆー、あいしてる、から、………っは、ぁ、出ちゃう、」
「はぁんっ、あっ、きもちい、アツシ、あぁ、あ……ぁ……」

室ちんのナカにゴリって擦り付けたらその刺激でびゅくびゅくってタガが外れたように射精する。どくん、と室ちんも爪先をピンと伸ばしてオレのを締め付けながら射精した。天を向いた状態でイったから噴水みたいに勢いよく出て、室ちんの頬と胸を汚した。室ちんが出してる間も出続けていたけど、室ちんが出し終わってもオレのはまだ出てた。まだ室ちんのナカを汚したりないなんて、とんだ野郎だと思ったけれど止まらないものは止まらない。仕方ないから全部出るまで待とうとゆっくりと壁に塗りたくるつもりで腰を進めるともうダメと言いたげに内壁が痙攣を始める。

「室ちん、もーちょっと…」
「は、ぁ、うぁあ、揺らさないで、っ」

快楽の余韻に浸る体はとっても敏感で、ツンと尖った乳首を引っ掻けばそれだけでイっちゃうんじゃないかって思った。ようやく出し切ったものをずるりと引き抜く。室ちんの薄い体はオレのが抜けるとまた薄くなった錯覚がした。喘ぎに喘いでイきにイった、疲れ切った室ちんは肩で息をして長い睫で瞳を覆った。その唇に口付けても何の反応も返ってこないところを見ると、高確率で気絶もしくは眠っているようだ。
お尻をなぞるとナカで放った白濁が指に纏わりつく。長い射精だったからきっと量もさっきよりも多いはず…、これって後処理するべきなの?とだるくて重くなった体で室ちんを抱き上げる。ぽたぽたと床に落ちる白い残骸がオレの選択を急いていた。





いつ行為が終わっていつ眠りについたのかは定かでない。確か窓越しの白みがかった空を見たのが最後の記憶だ。死んだように眠りついたオレが起きたのは到底朝と呼べる時間じゃなかった。
室ちんをベッドに運んで倒れ込むようにして眠ったところまでは記憶がある。どすん、とした音に目が覚めると隣に室ちんの姿はなく、上半身だけ起こして探す。しばらくして音のした方向を覗き込むと、今の音は室ちんがベッドから転落したものだったらしい。けだるい体を起こして室ちんの体をベッドに戻すと、室ちんは何か言いたげにオレを見つめた。

「……立てない」
「はぁ」
「腰が重くて立てない」

寝起きの掠れた声にまた元気になりそうだったけど、たぶん今の室ちんに知られたら折られかねない。

「あー…そりゃ昨日…ていうか今日?激しかったもんねー」

オレも疲れちゃった、と大きな欠伸をするとようやく眠気が引いてきた。「しかも腹ん中違和感あるんだけど」とむっとした顔で言われる。

「だって室ちんがいっぱいちょうだーいって言ったからぁ」
「あれは……っ」
「まさかあんなに乱れるとは思わなかったし。ほんとにお風呂苦手なんだねぇ室ちんてば」

超えっちだったし、と付け足すと室ちんは爆発でもしちゃいそうなくらい真っ赤にして黙り込んだ。まぁ沈黙は肯定って言うしわかるけど。

「もしかして、お風呂場が室ちんをあんなにさせてるの?」

あの湿気とか、熱気とか、温度とか水の音も全部。
都合の悪そうに視線を逸らして魅力的な唇を結ぶ室ちんの頭を撫でながら聞くと、決意の眼差しをオレに向けた。

「…お、オレ、もう風呂もシャワーも浴びない!」
「ちょっと!それはさすがに汚ねーし!」
「止めるなアツシ!これはオレの問題だ!」
「違うよお風呂入らないとかそれは室ちんだけの問題じゃないってば!話聞いて!」

二人で使ってた布団を剥いでぐるりと体に巻き付けてしまった室ちん。こうなったら頑固だ。室ちんの考えを直すべく思考を回転させる。だってあんなにえっちでインランで可愛い室ちんの見つけ方がわかったんだもん。一度きりなんてごめんだ。またお風呂に入ってもらわないと。にやりと、無意識に口角が上がっていた。




その日の部活は室ちんは体調不良で欠席にしておいた。部活が終わった後に福ちんと主将に呼ばれたら、

「お前らいい加減にしろよ!あんな夜中にサカりやがって!声丸聞こえなんだよ!誰が好きでホモのヤってるとこなんて聞かなきゃなんねーんだよ!」
「まさか氷室があんな……あんな声を出すなんてワシは知らんかったぞ………明日からどんな目で見ればいいんじゃ…」

って言われた。あー……確か隣の部屋、福ちんと主将の部屋だったっけ。こっちだってまさか室ちんがあんなに善がるとは思わなかったしすっかりしけこんでたから浴室だってことも忘れてたしで仕方なくねー?
ちなみに昨日の行為が一部の寮生に聞かれていたらしく、女子寮から彼女連れてきてヤってんのは誰だ、とか盛り上がってたみたい。残念だけど女子寮と男子寮の間は厳重な警備は張ってるし間違いなんて起きる確率はほぼゼロ。確かに室ちんの声は女の子みたいだけどさ、女の子に間違えられたって知ったら殴られるだけじゃ済まないからね、室ちんの場合。オレ達の部屋が寮母さんの部屋から一番遠いから知られなくてよかった。それだけが幸いだ。寮母さんに知られればまさこちんの耳にも入ってしまう。それだけは避けないと。
そのことを室ちんに話したら無言で拳が飛んできた。甘んじて受けたけど痛いもんは痛い。殴られた側の目が涙目になる。室ちんは「寮母さんにばれなかったのは不幸中の幸いだけど、次はないぞ」と重い腰を撫でながら言った。しょんぼりと項垂れると、室ちんは気まずそうにオレの首に腕を回して抱いた。

「…アツシとできなくなるのは嫌だから、気をつけような」

てっきりもうえっちはしないぞと言われたものとばかり思ってしょげていたオレは室ちんの言葉にばっと顔を上げた。

「ほんと?またえっちしてくれる?」
「ああ」

宥めるような優しいキスに室ちんの体を抱き締めると室ちんは「あはは」と笑った。瞬間、ガチャ、と扉の開く音がする。入ってきたのは劉ちんだった。手には籠いっぱいのリンゴ。ちょうど抱き合ってるところで劉ちんの視線とぶつかる。ちなみに室ちんは真っ裸――下半身は布団に隠れてる――だ。

「し……心配してきてみればこれアル!バカップル自重するヨロシ!」

どうやら劉ちんは事の詳細を聞かされておらず、尚且つオレと同じ思いをさせてやると企んだ福ちんに「氷室は風邪らしい。見舞いでも行ってやれ」と促され、わざわざ歩いて片道30分かかるスーパーまで出て行ってリンゴを買ってきたらしい。
憤った劉ちんは扉をバンッと閉めてどこかへ行ってしまった。福ちんに文句でも言いに行ってるかなー、なんて思いながら劉ちんが置いて行ったリンゴを一つ掴んで室ちんの座るベッドに持っていった。

「劉には悪いことしたかな」
「それは福ちんのせいでしょ。せっかくだから食べよ」
「切らなくていいの?」
「いーの。ほら室ちんも」

室ちんの前にリンゴをずいと持ってきて齧るよう促す。小さな口が開いたのを見て、オレも反対側に齧りついた。甘酸っぱい味が咥内を濡らして、満たしていく。唇から垂れた果汁はシーツに色を残して浸み込んだ。




お風呂ですぐに盛っちゃう


( そんな室ちんのはなし )


室ちんハピバ!
20121030 ナヅキ
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