Chito+Ken+Hika×Kura

熱い水に肌を濡らして生温かい湿気を纏う。部活を終えて汗を流すこの行為がいつしかこの後行われる行為の為となったのは何も最近の話やない。初めに手を出してきたのは千歳やった。きっかけはバスタオルが切れていて部室にいた千歳に何やタオルはあるかと聞いたことやった。普通は嫌悪してもう利用しないはずや。そして千歳との距離を置く。でも俺は人と少し違うのか、女と同じつくりをしていないからやろか、千歳に与えられた快楽をもう一度、もう一度と本能が求めてしもうた。千歳も俺が気に入ったのか、シャワーを浴びる度に待ち構えられて俺も体を許すんや。それを繰り返していくうちに謙也に見つかり、光に目撃され、今では3人が俺に手を出してくれるようになった。
濡れた体をタオルでさっと拭いて、置いてあった千歳のジャージを着て部室へ向かう。髪は雑に拭っただけで髪の先からはぽたぽたと水が落ちている。癖の強いこの髪は水に濡れていても外ハネだけは健在や。
扉を開けて部室を覗くといつも通り3人の姿があった。椅子に股がって背もたれに腕を置く謙也と目があって、勢いよく立ちあがった謙也によって他の二人の視線も浴びた。

「ようやくかいな。待ちくたびれたで、お姫様」
「けん、……っんぅ」

にやりと笑った謙也に腰を抱かれ、唇を奪われる。ジャージの下に手を滑り込まされてしばらくして、捻じ込まれた舌が離れて欲情に濡れた瞳が俺を捉えた。そのままジャージを肩からずり下げる手を押さえて笑みを浮かべて問う。

「俺のストリップショーはええの?」

問いに答えたのは光やった。机の上に操作中の携帯を置いて椅子から立ち上がる。それに連動するように千歳も腰を上げて大きく伸びをした。

「謙也さんが見たいテレビあるらしいんすわ、この後」
「ほんとは見たかね、ばってんしょんなか」

「録画しとけばええのに」と毒づく光に謙也は「しゃーないやろ」と反論した。俺をベッド代わりのストレッチ用のマットの敷き詰められたその上に座らせ、押し倒す。

「一週間の空きはこの盛んな時期にキツイやろ」
「謙也は女の子一人掴まえられへんから大変やろな」

くくく、と笑ってみせれば、謙也はむっとした様子で俺の慣らされていないそこに指を突っ込んだ。

「あっ、…乱暴はあかんでけんやぁ…悔しいん?」
「…黙っとれ」

あんまりいじめると謙也の場合加減しなくなるから後々体に響いてまう。やから今は謙也の言うことを素直に聞いておく。遊びモンの千歳と違うて謙也や光の童貞は俺が貰うた。初めての相手が男やということで二人とも最初はうろたえてたけど、今では俺に依存したようで未だ女の味を知らないようや。可愛え奴や。まぁ知っていたとしても女なんかよりも俺の方が気持ちええって言うて戻ってくるやろ。千歳が落ち着くほどの体や。二人の心も奪ったはずや。
謙也の少し乱暴な愛撫も慣れてくればすぐに快感に変わる。背をマットに預け、腕を謙也の首に回す。足を開いて謙也の手に押し付けるように腰を動かせば、自然と指も俺の好きなとこを擦るようになる。

「あん、ん、…はぁ、そこ、そこ…ええ…」
「謙也ばっかずるか。俺も青少年やけん一週間は辛かよ」
「嘘つけ、女の子誘ってヤっとったん、んぁ、見たで、おととい」
「蔵とは一週間ぶりたい」
「そ、ゆうの、あっあ、やぁ、いけずって、言うんやで、ふぁっ!」

謙也にええとこずっと擦られて小さくイってもうた。音の無くなった光を探すと、謙也の隣に立っていた。その手には小さな箱。

「謙也さんそろそろ時間ちゃいますか。代わってください」
「阿呆。まだ始まったばっかやないか」
「ネットで買ったおもちゃ試すんや」
「はぁ?自分未成年やろ」
「年齢なんて誤魔化せるやろ。俺のPC技術舐めんといてください」

と言って光は包みを破く。その間謙也は指を抜いてしまって、物足りんくなった俺は「いじって」と強請るも謙也は光の手にする包みが気になっているらしく、触ってくれるんやけど俺が気持ちようなるには刺激が足りんかった。
そしたら千歳が「待ってね」と言って俺に覆いかぶさった。伸ばされた千歳の手が肌に触れて、自然と笑みが浮かぶ。千歳はポケットからローションを取り出して、俺の体に垂らした。その冷たさに思わず目を閉じる。千歳の大きな手がローションを体全体に伸ばしていく。ローションに塗れた千歳の指が乳首を掠めて声をあげると、千歳は嬉しそうに微笑んだ。

「蔵はここ好いとうね。こげに尖らせて」
「ん、ん、きもちええ…やけど、は、ぁん、した、のがええの」
「蔵はこっち好いとう?」
「おん、ちとせの、がええ、ごっつきもちええのちょうだい、んあっ」

「まだ」と腰を撫でまわされ、抜けそうなくらい焦らされて懇願の目で千歳を見るも、千歳はお決まりの笑顔で俺の唇を舐めた。早く抱かれたいと思っている俺には拷問でしかないキスも、敏感な箇所を触られながらならええかなって思えるくらいにはキスは好きになった。

「準備できましたか、千歳先輩」
「ん、とっくばい」

唇を離された俺はどれくらいそそる顔をしてたんやろ。謙也が息を飲んだんが見えて、上唇を舐めた。
ふと目をやった光の手には楕円のローターが握られていた。スイッチと思われるものを握る光はさぞかし新しい玩具を買ってもらった子供のようにきらきらとしたものやった。こんな顔をする光が考えることはろくでもないことばっかや。主に俺の体力的問題に関わることを強要する。やから今日もどうせろくでもないことが待っているに違いない。そう思いながらも足を開くんや。ろくでもない、ろくでもないけど、気持ちええから。

「ほな、いきますよー」

間延びしたやる気のなさそうな声と共に押し込められた。いつもと違い異物感だけが胎内に残る。光の指で適度に埋められる。

「ん、」

くぐもった声を上げて顔をしかめると、光は鎖骨に口付けてローターを指の腹に乗せて胎内に押し付ける。上目遣いの瞳と目が合い、それが細められるのと同時に胎内から強烈な振動が体を貫いた。

「あ、あ、あ、ん、ぁあ、やっ、あ、っあ」

味わったことのない凄烈な快感を生み出すローターは、光の手によって俺の一番弱いとこを攻め続ける。無慈悲に動き続ける無機物は己から止まることを知らない。光は俺の様子を見ながらスイッチを片手で弄んでいる。
涙目になりながら快楽を甘受すると意図せずとも体が跳ねる。光はそのまま俺の首に寄って吸いついて痕を残す。真っ赤な痕を確認して満足気に笑う。

「部長、気持ちええですか」
「あっ、あん、きもちいっ、きもちえ、あっ、あ、」

あまりの衝撃に呂律が回らず悶え喘ぐ俺に、謙也はぎらついた瞳を輝かせて俺の腰を掴む。

「はぁ、けん、ケンヤ、らめ、あぅ」
「そんなカオしとる奴にダメ言われても説得力ないで」

涙目で上気した頬に、悩ましげにひそめられた眉。謙也を揺するにはちょうどええ材料を調理して顔に浮かべると、スラックスをずらして早急に押し込んできた。
ローターを取り出していないから、そのままおもちゃを奥へと導いてしまう。

「んっ、く、ぁあっ!…あっ、けんやぁっ」
「…っ、相変わらず、やらしいやっちゃ」

肌をぶつけ合う乾いた音と、胎内で蠢く機械音が体を通して耳を抜ける。謙也は早漏やけど、サイズはなかなかやと思う。千歳には敵わんけど。

「あ、ひゃっ、ぁ、あーっ、おく、奥めっちゃぶるぶるしとるのぉっ!」
「せやな、めっちゃ気持ちええ」

ぐっと奥まで、俺の知らんとこにローターが当たる。普段届かない場所や。それが相当気持ちがよくて、謙也の首に腕回して自分でも腰振っとると、次第に謙也の息も荒くなっていく。

「あっ、も、もう、イってまう、あ、激し、イくっ」
「っは、…出すで、」

ギリギリまで引き抜いて一息に奥を貫く。胎内で精液が放たれたんを感じ取りながら自分も絶頂を迎える。謙也の腹に少量吐き出して脱力する。けれどまだ胎内の奥ではローターが躍ったまま。完全に脱力しきれずに荒い呼吸を繰り返す。
ローターの刺激で不規則に跳ねる体を千歳に抱き起こされ、続けざまに千歳のものがドロドロに溶けた入口から侵入する。

「あっ、はぁ…ん…っ、あっ、あ、」

びく、びくと体を揺らしながらもなんとか座位の体勢に落ち着かされる。逞しい千歳の腕が俺の腰に纏わりついて、緩いピストンを繰り返す。下から突き上げられる衝撃で胎内のローターはまた未知の場所へと進んでいく。自分の体重で繋がりはより深くなり、俺の声のボリュームも、高さも上がっていく。

「光くんのおもちゃ、そげによかとね?」
「あんなぁっ、めっちゃ、ええっ、知らんとこあたって、あっ!…あぅ、はぁっ、ええのぉっ!」

半狂乱になりながら、だんだんと激しくなる千歳のピストンに体を委ねて本能のままに喘ぐ。俺のそれはもう叫びに近いものになっていた。謙也とは比べ物にならないほどの凶器が内壁を容赦なく擦る。シャワーを浴びて奇麗にした体はものの数十分でもとの状態へと戻ってしまった。

「先輩らばっかずるいっすわ」

光は不貞腐れたようにしてチャカチャカとスイッチをいじり出す。すると中に押し込まれたローターの振動が弱まり、もどかしい微弱の心臓が内壁に伝わった。

「…ん、…ぁ、あ…っ」

先ほどの振動よりも倍近く弱い振動に物足りなさを感じてしまう。千歳とのセックスはいつだって満足を通り越すほどだったのに、光の持ってきたこのおもちゃのせいで。
眉をひそめて千歳の首に腕を回すと、違和感に気付いたのか千歳は俺の耳に唇を寄せて腰を進めながらも囁いた。

「光くんのおもちゃでいじめられたかと?」
「んぁ、そんな、こと、言わんでもええやろ」
「嫌やなぁ部長。欲しいなら素直に言えばええやないですか」

椅子に座って携帯のカメラをこちらに向ける光。赤くランプがついているのはきっと録画モードや。携帯越しに向けられる視線は活き活きとしているように見えた。

「もっと中ぐちゃぐちゃにかき混ぜてほしいんやろ?言うてください部長。何が欲しいんですか」
「あっ、ぁ、ひかうの、ひかるのんで、俺んこと、あぁっ、気持ちようしてやぁ…っ」

こういう時の光は拗ねると面倒なことになりかねない。けれど俺はえっちな子やから我慢なんかできへん。カメラ越しに淫靡に目を細めてやると、光は口角を上げてスイッチを押した。強烈な振動の再開。千歳の律動で奥へと追いやられたローターが再び俺の中で暴れ出した。
ああして携帯を向ける光には、録画が回っている時はそちらに視線を向けて喘ぐともっともっと気持ちようしてくれる。この間のセックスの様子も光の携帯に記録が残っているだろう。光はこういう、画面越しが好きみたいやから。

「あぁっあ、あんっ、光の、はぁ、んっ、すご、あっ」
「蔵、蔵気持ちよかねぇ、たいぎゃ締まっとう」
「ん、んぅ、きもちええの…っ、は、ぁーっ、あっ!ぁ…ん、」
「ねぇ部長、今あんたの中どうなってるか言うて」
「あんっ、く、ぁ、ぁああっ!あああっ!」

ローターが今までとは比にもならへんほどに暴れ出すローター。光がスイッチを何回か押すのが見えた。言わすつもりないやろと思う時間などないに等しく、俺の弱いとこを犯し暴れるローターに翻弄される。問いかけに答えようにも言葉より先に喘ぎ声が喉を通る。言葉にもならへんかった。
俺を悦ばす千歳にもそのローターの振動は伝わる。敏感な場所に当たり続けるのか、千歳の表情から余裕が消えていく。それはしっかりと律動にも現れ、スピードは上がるばかり。

「イきそな顔しとるばい、ね、蔵」
「あっ、あ、あ、ああ、あっ、い、いっちゃう、らめ、あ、――――ッ!」
「くら…っ」

千歳が俺を抱きこんで、果てる。俺は悲鳴にすらならなかった声を上げて大きく仰け反って達した。どく、と脈打つ千歳のモノから欲望を絞りとるようにキツく締め上げていたのか、千歳の息は珍しく上がっていた。
フィニッシュと同時にローターは動きを止めて再び俺に異物感を感じさせた。直後軽いメロディが流れて、光は携帯を閉じた。光も入れてくれるんやろか、と思ったけれど、光は光で抜いていたらしく、いくら視線をよこしてもこちらに来る様子はなかった。不思議に見ていると、光は俺に衣服を運んできた。

「さ、帰りますよ。さっさと着替えてください」

予想外の言葉にぽかんと口を開けてしまう。すると光は俺の中からローターをゆっくりと引きずり出した。時折敏感な箇所を通過するのと若干のくすぐったさに足を擦り合わせる。

「後で今撮った奴見ながら二人でえっち、しましょうね」

「今日、部長の家誰も居らんのやろ」と囁かれた時、お腹の奥がきゅんと疼くのがわかった。
せや、今日はおとんもおかんも仕事で帰ってこん。姉ちゃんも友香里もそれぞれ用があって家には居らんのや。どうしてそんなこと知ってるん、なんて聞くだけ無駄やった。帰り支度をし始める二人をそっちのけで、光は続ける。

「そんで、もっとやらしいとこ見せてください」

「今度は俺が、挿れたりますから」ね、と光は妖しく笑った。
4人ですることに悦を感じてしまった以上、昔のようには戻れない。この体が元はと言えば女を悦ばすためのものだったとか、生殖能力が無いだとか、そんなのは障害にもなりやしない。千歳が教えてくれたこのエクスタシーは今や俺の一番の楽しみや。
やから俺はきっとこの後、光を家に招いて夜通しセックスをすることは目に見えている。光の誘いにキスで応えてやると、光は「ええ子や」と褒めてくれた。

「え?今日また白石ん家でヤるん?やったらテレビ見終わったら参戦するわ」
「おもしろか話ばしとるね。やったら俺も行くばい」
「ま、大人数の方が楽しいんは認めます。今度最初は俺やから手出さんといてや」

謙也も千歳も来るなんて。平静を装って着替えをしている間にそんな会話が耳に入って、気付いたら吐き出された精液が内股を濡らしていた。




Syndrome


( Syndrome )


皆仲良く白石症候群。いやー、複数プレイは書くの難しいですね…大好きなんですが。 白石さん誕生日おめでとうございます。

20120417 ナヅキ
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