Ken×Kura


「にゃおん」

突然ですが、白石が猫になりました。いやいやいや、俺も、何が何だかさっぱりで。目の前で甘い声出して半裸の、猫耳と猫尻尾生やした見た目白石の白石が猫になるなんて思ってもみなくて、今もどうしていいかわからなくって、俺どうすればいいんやろこういう場合って親御さんに連絡したほうがええんやろかああそれとも財前とか千歳に電話してみるとかって財前なんかに言いよったら「謙也さんとうとう頭までいかれてしもたんやな、ハッ」って鼻で笑われる始末やんかそんで千歳に言うてみい「面白そうやから俺も行くけんね」とか言って来られても困るやんか大体俺ら付き合ってもなくてあれ、そもそも白石って千歳のこと好きやなかったんやっけなんて考えてるうちに白石はずいって俺に体擦り寄せてくるしなんなんこいつめっちゃ可愛いんやけどいつもの白石とちゃうって当たり前か普段なら猫耳なんてしてくれへんからな「誰が好き好んでコスプレなんかするか」って言うくらいやから目の前の白石が白石らしくないのは明らかで俺は未だどうしていいかわからずに途方に暮れているのにもかかわらず白石は我関せずというか微塵も気にしていない様子で顔近づけてくるし、ってええ!?ちょ、それは、しらいし、ま、

ちゅう、

「けんや、かわええ」

俺の唇を奪っておきながら、へらっと笑う白石。尻尾がゆらゆらと上機嫌に揺れる。これはあれやな、挑発っちゅーやつやろ。俺がヘタレやと扱ってきた全国の謙蔵ファンの皆さん、ようやっと俺がヘタレやないところを見せれる日が来たっちゅー話や。よう見とれ。

「ふにゃあぁっ!」

揺れる尻尾を掴んで指で遊んでやると、白石は甲高い声をあげて身をよじった。尻尾が弱点なんやなこの白石は。頬を真っ赤に染めて俺の体にすり寄る。その耳が肌に擦れるのがくすぐったくて、頭を撫でて猫耳に触れると、過敏に反応してしまうらしく、目に涙をいっぱいに溜めて体全体で震えた。

「…ふ、あぁっ、けん、けんやぁ、こっち、こっち触ってやぁ」

尻尾を弄っていた手を掴まれ、股に持っていかれる。俺の指が後孔に触れるとぴくっと体を揺らした。さきほど半裸と言ったが、この白石は上だけ俺のものだと思われるワイシャツを着ているだけだ。ボタンは第3辺りが止まっているだけで。さらけ出された後孔を指先でつつくだけで白石は息を荒くして「はよ、はよ」と急かす。これってよくいう、

「発情期、やんな」

白石は我慢ならないという様子で俺の唇を割って舌を絡ませる。腰を押し付けてきて、すでに起ちあがった自身を擦りつける。早くイきたいんか。まったくやらしいわ。
白石の高等部を抱えて口付けを深くして白石の咥内を侵してやると、白石は喘ぎながら酸素を求めて口を離そうとする。それを制止して口付けを続けると、白石の体がびくん、と跳ねた。下腹部に湿り気を覚えて唇を離すと、

「早いなぁ。もうイったん?」

肩で呼吸をする白石にわざと聞くと、白石は「やって、」と口をつぐんだ。

「イってええって、言うてないやろ」
「やっ、あ、ぁあっ!」

解れ始めた後孔を侵しながら責めると、快楽に弱い白石は途切れ途切れに喘ぎながら俺の望んだ答えを口にし始める。

「やっ、やって、ぁん、けんやがっ、ふ、ぁ、きすうまいからぁっ!」
「それはよかったなぁ白石。でも千歳がええんやないのか?あ?」
「なんでここでちとせがでてきよるん、ひ、あ、やや、あんっ」

奥に指を侵入させて白石の中を蹂躙する。度々いいところに当たるのか、白石は嬌声をあげた。尻尾と一緒に腰を揺らす仕草は限界が近いように見えた。

「またイくんか、早いなぁ白石」
「にゃ、ぁ、あんっ、にゃぁっ」
「気持ちようすぎて喋れなくなってまったん?なぁ」

猫の鳴き声で喘ぐことしかできなくなってしまうくらい、夢中になって俺に体を寄せてくる。指の付け根まで埋めて中を抉ると、腰が高くなって尻尾がぴんと伸びて、白石は体を大きく震わせて達した。

「も、指じゃ足りひん、ケンヤのがええの…っ」

白石は俺のスラックスのファスナーを下げて俺のものを取り出すと、急いた様子で俺の上に跨って腰を落とした。悩ましげな表情を浮かべて全て飲み込むと、満足そうに息を吐いた。

「…は、ぁっ…ケンヤ、のん、…めっちゃ、ええ、」

目を細めて微笑を浮かべる白石は息を荒げながら快楽を貪った。その腰使いに感化された俺は負けじと白石の腰を掴んで突き上げた。もとから余裕のなかった白石もその振動には一段と声を高くして叫ぶように声を上げた。俺の体にもたれるように前かがみになる白石の体を抱きしめて、より激しく突いてやる。白石は俺の背中に腕を回してされるがままの状態だ。

「ふ、あっ、あ、あぁっ、あーっ、あ、」

背中に爪を立てられるのが痛いが、それ以上に白石と共有する快楽の方が勝っている。だからどれだけ深く食い込んでも、血が流れようとも、そんなのいちいち気にしてはいられなかった。何度も跳ねる腕の中の白石を見ていれば、俺もそろそろ限界だった。ひんひん喘ぐ白石の尻尾を掴んで絶頂を促すと、敏感な白石はさっきよりも甘い声を上げて腰を押し付けた。

「意識飛ばすんやないでしらいしっ」
「にゃ、あっ、あ、あぁ、ん、」
「しっかり感じてや…っ!」

びくびく震える白石の体をしっかりと押さえつけて胎内に欲望を吐き出す。白石は口を半開きにしたまま、快感を享受していた。汗に濡れた猫耳を揺らして、俺の首筋に頬を擦り寄せる。甘えた瞳から窺えるのはまだ残る情欲の色だった。

「……ハッ、明日どうなっても知らんで」

シーツに押し倒すと、蕩けた表情で俺の首に腕を回して口付けを要求する。俺はわずかに残っていた理性を捨てて、弧を描くその唇にかぶりついた。






目が覚めると、俺の起床時間をとっくに過ぎていた。自分でも白石への想いが恋愛感情的なものだと気づいていたが、まさか白石を題材にしたいかがわしい夢を見るなんてどうかしてると思っている。やりきれない気持ちで、慌てて飛び起きると背中がずきんと痛んだ。

「…………あ?」

寝巻を脱いでみると、滲んでいる赤が見えた。鏡で背中を確認してみたら、いくつものひっかき傷が残っていた。

「……え、嘘やろ」

傷を見てやけに生々しかった夢の内容を思い出して浮ついた気持ちを覚まそうと、着替え途中でトイレに駆け込んだ。
それがただの夢だと思い込んでいた俺の余裕がなくなることはなかった。朝練を遅刻して、調子の悪そうな白石を見るまでは。




Super Cat Time


( Super Cat Time )


ギャク調のエロでした。しらいしが頭おかしい。私が頭おかしい。間に合わなくてごめんなさい。てへぺろ。

20120223 ナヅキ
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