…12月24日

「よし、みんな集まったな!乾杯しようぜ!!」
「じゃあ、いくぞー…メリークリスマス、かんぱーい!!」

「「「かんぱーい!!!」」」





風丸の掛け声のあとに俺達はお互いのグラスを鳴らす。そして…






「サッカーやろうぜ!!!…あいたぁ!!?」

風丸に頭を叩かれた円堂だったまる






「そんなに慌てて食うなよ円堂」
「ははふはへはいほ、はふはるほ?(早く食べないと、なくなるぞ?)」
「なんて言ってるのかさっぱりだ」

パーティーと言ってもみんなでクリスマス料理を食べるだけ。まぁ、楽しいと言えば楽しいが…

「吹雪君、お肉いる?」
「うん!!いるいる!!」

ヒロトと仲のいい吹雪に嫉妬してしまう俺。こう…面白くない。



「あ、豪炎寺君豪炎寺君っ!!」
「?…どうした?」

ぴょこぴょこと寄ってきたのは吹雪だった。う…不自然な対応になっていないだろうか?

「僕のお肉…いる?」
「え…いや、俺はいいよ。お前が食え。せっかくヒロトがお前のために取ってくれたんだから」
「…見てたんだ?」
「見てるさ。吹雪のことは全部」
「怖いこと言わないでよ」




お前だって俺のことずっと見てるくせに




そして、何故か吹雪は風丸に突進しにいった




「そろそろプレゼント交換しないか?」


綱海の提案に皆は賛成し、プレゼント交換が始まった。

「回す?くじ引きにする?」
「回したら止まるタイミングがわかりづらくないか?」
「じゃあ、くじだな!」

よーしと言いながら綱海はくじを作っていく。そして、みんなのプレゼントを集めて番号を割り振っていく。

「豪炎寺のプレゼントってでかいな」
「そうか?」
「一番デカいだろ。一目瞭然だろ」
「んー…」

別に一番大きくたっていいじゃないか。

「ほらー、くじできたぞ。ひけひけー」
「俺いっちばーん」
「あ、ズルい!俺も俺も」

わらわらと綱海の周りに人が集まっていく。残り物には福がある、ということで俺は最後にひくことにした。



「…9番か」

最後に残っていた紙を広げ、書かれていた番号を確認する。他のメンバーはすでに書かれていた番号と同じプレゼントを手にしている。俺も紙に書かれていた番号と同じプレゼント探しにいった。

「……………」
「豪炎寺…自分のが…?」
「え、……うん、どんまい」

まさか、自分のが当たるとは思わなかった。俺が選んだプレゼントは白熊の人形…これを知っているのは一昨日スーパーで偶然出会った吹雪だけだ。
夕香にでもプレゼントするか、と白熊の人形の処理法は解決したが…それは無駄になった。


「豪炎寺君!僕も自分の引いちゃったから交換しない?」
「ん、そうなのか?」

吹雪の手には10番と書かれた紙と昨日デートで買ったプレゼント。

「あ、なら丁度いいな。交換しろよ」
「あぁ、そうする」



別に人形なんていらないしな



中身は知っているが一応吹雪のプレゼントを開けてみる。勿論、そこに収まっていたのは昨日買ったキャンドルだ。

「明日、使うか…」

勿体無い気もするが、使った方が吹雪も喜ぶだろう。そんなことを思っていると後ろから甘ったるい声が聞こえてきた。



「ん〜!!もっふもふもふもっふ〜〜!!」


吹雪が白熊の人形に抱きついていた。そして頬摺り。


「えへへ…気持ちいいなぁっ…!!もふもふだよぉ!!」

完全に自分の世界に入っている吹雪…か、可愛いけど、みんながいる…っ!!ここは我慢だ…!!


「んー…えへへ、豪炎寺君の匂いだぁ…」



そこで俺の理性が切れて鬼道に渇を入れられたのは言うまでもない








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