…12月23日





「面白かったね!!3Dすごいよ!!飛び出てたよ!!ふわぁー!!」
「まぁ、試合は凄かったな。迫力があった」
「必殺技!!すごいよ!!格好いいよ!!あんな強力なシュート打ちたいなぁ…!!」

機嫌良く、ぴょこぴょこと二葉を揺らしながら吹雪は軽い足取りで俺の前を歩いていく。
そう、今日は吹雪とデートに来ている。今日が公開日のサッカーアニメの映画を観終わって、俺達はそこら辺の店をぶらぶらと歩いていた。

「どこか行くか?」
「うーん…そう言われてもなぁ…あ!僕、クリスマスパーティーのプレゼント用意してないや」
「じゃあ、買いに行くか」

ということで、吹雪のクリスマスパーティーのプレゼントを買いに行くことになった。




「何がいいと思う?」
「こんなのはどうだ?」
「キャンドル?…うわっ高い!!」
「ここのビルに入ってる店は殆ど高いぞ」
「え、そうなの?!」

どうしよう…と吹雪は財布の中と相談しているようだが、駄目だったようだ。

「もっと…安いのってないのかなぁ?」
「う●い棒とか?」
「安すぎるよね?!豪炎寺君、貰って嬉しい?!」
「大丈夫だ。蒲●きさん付ければ結構リッチに…」
「なるけど嬉しい?!貰って嬉しい?!」
「フッ…冗談だ」

なんだかんだ言いながら吹雪は一番安いキャンドルを購入。ラッピングもしてもらい、再び二葉を揺らしながら店を出た。

 
「プレゼントも買ったし、やることなくなっちゃったね」
「まぁ、いつもみたいにカフェに寄ってお前の家に行くか?」
「そうだねー」

ということで、俺達はカフェに入って暇つぶしをすることにした。いつもデートするときのデートコースだったりする。まぁ、なんというか…俺達の中ではお約束化している暇つぶし場だ。

「明日のクリスマスパーティーって25日までするんだよね?ということは、日付越しちゃうの?」
「あぁ、そういうことになるな。吹雪は帰るのか?」

帰るんだったら一大事だぞ…

「いやー…うーん、25日って何か大切な日だったような気がするんだけど…なんだっけ?」
「俺に聞くなよ。まぁ、その日になったらわかるんじゃないのか?」
「うーん…そうだといいけど…」

嘘。俺はその日が何の日か知っている。吹雪にとっても俺にとっても大切な日だ。





「そろそろ暗くなってきたから帰ろうか。吹雪の家に」
「ふふっ、なんかそれいいね。夫婦みたい!」
「フッ、そうだな」




幸せはすぐそこに










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