…12月20日
「??」
最近、僕は思う。なんか…
「(仲間外れにされてるような…?)」
みんなの態度が何故か余所余所しい。僕が話しかけるとあからさまに何かを隠すような…そんな素振りを見せる。
「(なんで僕だけ…)」
最近では部活も一人で帰るようになった。「先に帰っててくれ」だって…。僕に隠れてみんな何をしてるんだろう…?
「えーと…飾りは百均でいいとして、あとは」
「ねぇ」
「ふ、吹雪っ?!」
ぶつぶつと何かを呟いていた風丸君に話しかけてみた。
「なんでそんなに驚いているんだい?ねぇ、何を考えてたの?」
「いやっ…その、…今日の部活のメニュー…とか?」
「疑問系で返されても困るんだけど…」
風丸君までなんかおかしい。キャプテンや豪炎寺君が話しかけてもこんな風に焦った素振りなんて見せないのに…どうして僕だけ…
「風丸君。最近僕に対するみんなの態度がおかしいんだ。君を含めて」
「う゛…き、気のせいじゃないか?」
気のせいじゃないって分かり切ってるから聞いてるのに
「ごめん。俺、図書室に用があるから…その、じゃあなっ!!」
「…うん」
スタスタとあからさまにおかしい早歩きをしながら風丸君は僕から離れていった。
「…今から部活なんだけどなぁ」
風丸君は遅れるってことでいいのかな?
まぁいいか、なんて思いながら僕は重い足を引きずって部室へと向かった。
「だーかーらー!!それじゃあ怪しがるだろ?!お前しかいないんだよ!!」
「俺がそれを引き受けたらお前らに俺の分までの作業が追加されるけどいいのか?」
「それは承知の上だ。お前しかいない」
?…なんの会話をしているんだろう?
「こんにちはー」
「あっ!!吹雪っ!!」
キャプテンの声で会話していた豪炎寺君と鬼道君がちらりと僕を見る。うーん…なんかタイミング間違った?
「面白い話でもしてたの?僕も混ぜてよ」
「だが断る」
「…………」
「き、鬼道…。吹雪、気にしなくていいからな」
「うん…」
うぅ…今のはかなりきた…グサッと心に突き刺さったよ鬼道君…
「吹雪」
「な、に?豪炎寺君…」
「今日は一緒に帰ろう。最近、お前を一人にしすぎたからな、寂しかっただろ?」
「さ、寂しくなんてなかったよ!!全然っこれっぽっちも寂しくなんてっ…!!」
なんで必死になってるんだろう僕…
「そうか、じゃあ一人でも大丈夫か?」
「…なんで僕は帰らされる前提なのさ…」
「え?」
「最近僕に隠れて何かしてるでしょ?!僕にだって教えてくれてもいいじゃないか!!」
ハッキリ言ってしまった…でも、もう一人だけ何も知らないで会話を進められたり、余所余所しくされるのはいやなんだ。
「悪い…吹雪。お前には言えないんだ…すまん」
「……どうしても?」
「今週末には…ちゃんと話すから」
今週末…何かあったっけ?
「わかった…絶対だよ?」
「あぁ」
僕はまだ知らなかったんだ
幸せはすぐそこまで来ていることに