(豪炎寺君・・・)


僕はいつも彼の姿を探しては見つけ、溜息を漏らしている。

(また虎丸君と一緒に・・・)

最近、豪炎寺君は虎丸君と一緒にいることが多い・・・気がする。そりゃ、虎丸君は小学生だから面倒見のいい豪炎寺君が気にするのはわかるよ。でも・・・


「嫉妬しちゃうなぁ・・・」


僕達、付き合ってるのにさ。
練習の時もいっつも虎丸君と一緒。ご飯のときだって、豪炎寺君のまわりにはキャプテンや鬼道君がいるし、夜の自由時間だって部屋に遊びに行っても誰かいるんだもん。
・・・正直、つまんない
「吹雪君は豪炎寺君とペア練したいんだね」
「へ!?」
いきなり話し掛けてきたヒロト君にびっくりして変な声を出してしまった。
「図星かな?」
クスクスと笑うヒロト君にムッとする。
「わ、笑わなくっていいじゃないか」
「あはは、だって吹雪君かわいいなぁって思ってさ」
またクスクスと笑うヒロト君・・・。僕が・・・かわいい!?
「か・・・かわっ?かわいい?」
「うん。だって吹雪君、ずーっと豪炎寺君のこと見てるんだもん。寂しそうな目してさ」
「そ、そんな目してた?」僕、寂しいのかなぁ・・・いや、寂しいけどね!!
「豪炎寺君も寂しがってたよ?吹雪君と一緒にいれなくて」
「え?」

予想外の発言に思考が一瞬とまる。豪炎寺君が・・・寂しい?

「・・・そんなことないよ。豪炎寺君、虎丸君と楽しそうに話してるよ?寂しい訳ないよ」
「そう?俺から見たら豪炎寺君は吹雪君と会話してるときのほうが楽しそう・・・いや、幸せそうだけどな」
「え!?」
幸せそう?豪炎寺君が?僕と話してるときのほうが?
「だから、大丈夫だよ吹雪君。豪炎寺君は君のことが大好きなんだよ。それとも、君は彼のことが信じられないのかな?」
「う、ううん!そんなことない、信じられるよ!!」
「吹雪君、顔真っ赤」
「う、うるさいなっもぅ!」











(・・・ヒロト、余計なこと言ってないだろうな?)
(え?べっつに〜?じゃ、お二人共お幸せに〜)
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