「今日からこの雷門サッカー部に入った豪炎寺だ!!」
結局、あの出来事があった翌日に俺は雷門サッカー部に入部した。本当はまだこんなことをしてはいけないと頭ではわかっていたが身体が先に動いてしまった。そして、不安なことを一つ思い出した。
俺のサッカーは呪われてるんだ
またサッカーを始めたら、今度は父さんまでいなくなってしまうかもしれない。フクさんも同様にいなくなるかもしれない。
「?豪炎寺?」
「………」
「豪炎寺ってば!!」
「…っ!?ぇ、あぁ…なんだ?」
「大丈夫か?やっぱ無理してるんじゃ…」
「いや、大丈夫だ…」
「そうか?」
中途半端…だよな…こんな気持ち…
俺は中途半端が大嫌いだ。サッカー部でやっていくって決めたんだ。決めたからには全力でやらないとな…
「よしっ…」
俺は靴ひもをギュッと結んでグラウンドに出た
「俺は認めねえぞ!!」
「?」
グラウンドにて、俺とおんなじポジションの染岡が言った。
なんだ?こいつ…
「天才エースストライカーかなんか知らねえが、俺はお前を認めねぇ!!」
「………」
なんなんだ、こいつ…
「いいか、ゴールは俺が決める。お前なんか用なしだってこと教えてやるよ!!」
「帝国との練習試合で倒れてたくせにな」
「っ…黙れ!!」
こいつを相手にするのはめんどくさいな。時間の無駄だ。
「お、おい!!逃げんじゃねぇ!!」
「練習するぞ。こんなことする暇があったら自分のレベルを上げろ」
「俺に命令するな!!」
こういうのは木戸川で慣れていた。俺の実力を認めてくれる人もいれば、俺に苛立ってた奴もいた。なぜなら、一年でレギュラー獲得だ。俺のせいで三年の先輩が試合に出場できなくなった人もいる。
妬まれるのは俺がこんな性格で口下手なのが原因だとわかっている。しかし、それを改善するつもりは毛頭ない。
これが俺であり、豪炎寺修也だからだ
『仲間』として、受け入れられるのを待つだけ
「いっけぇええええええええええええ!!!豪炎寺!!!」
とある試合で俺は染岡と連携技で相手チームから点を取った。このとき、俺が雷門サッカー部の『仲間』として認められたら瞬間だった。