「豪炎寺ー!!一緒に帰ろうぜー!!」
「悪いな円堂、今日は用事があるんだ」
「そっかー、わかった!!じゃあな!!」

季節は冬、雷門中サッカー部の俺はキャプテンの円堂とこんなやり取りをしてひとりですたすたと帰った





「(夕香は…いつ目覚めるんだ…?)」

愛する妹の見舞いを済ませ、帰宅しようとしていたそのとき…















「……っ」
「…?」

布の塊が道端に転がっていた




最初はただの大きい布のが道端に落ちているだけだと思ったが、違った
布の塊からはみ出ている細くて白い足…そこで初めて人間が倒れているのだとわかった

「っ!?大丈夫か!?」

反射的に身体が動いて布の塊の近寄っていた。揺すってみるが反応がない
一応、息をしているかどうか確認するために顔を見た…が








「ぅ…っ…」
「……………」






…汚い布をめくると顔立ちが整った少年?の顔が出てきた
真っ白い肌、白銀の髪…何もかもが真っ白な人だった





「………!!??」


運ぶのに布が邪魔かつ、汚かったから捨てようと思い、ペラリと布全体をめくりあげたが


「こいつ…」


全裸だった


こんな冬空の下で全裸…いや、一応布は羽織っているから着ていることにはなるが…




「寒すぎるだろ…」



よく凍死しなかったな…

そう思いながら布を羽織らせたまま俺はそいつをおんぶをして自宅まで運んだ










































怪しまれずにこの布の塊を運ぶのに成功した…が…



「(フクさんに…なんて説明しよう…)」

今日は確かフクさんがお手伝いに来る日だ
いきなり全裸(仮)の人を入れたら驚くだろう

「……よし」

できるだけ音をたてずに扉を開け、自宅へ入った

パタンと音をたてて閉めてしまったが、フクさんが玄関にやってくる気配はない
俺はそのまま気配と足音を消し、自室へと入ることに成功した



「…なんで自分の家なのにコソコソしなきゃいけないんだ」

溜め息を一つ漏らし、布の塊を床におろした
とりあえず、汚かったから濡れた布で肌を拭くことにした


「洗面所に行くか…」

そう呟いて俺は洗面所に向かった






















「あら、帰っていらしたんですね修也さん」
「っ…た、ただいま…フクさん」

部屋を出ると居間から出てきたであろうフクさんとばったり会ってしまった

「もうすぐ夕飯ができますからね。もうちょっと待ってくださいね」
「ぁ…わかりました」

会話を済ますとフクさんは居間の台所へと戻っていった
そして、俺は洗面所へと足を向けた












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