「なぁなぁ、サッカー部入ってくれよ!!昨日、助けてくれたときのシュートすごかったよなぁ!!俺さ、身体中ビリッビリきてさぁ!!」
「………」




折角、サッカーから離れるために転校したっていうのに…初日目でサッカー部に勧誘されているとか…




「なぁなぁ!!豪炎寺ーっ!!」




いい加減、うるさいなこいつ…



俺は席を立ち廊下に出た。が、ついてくるサッカー部の勧誘


「なぁってば!!サッカーやらないか!?あんなシュート打てるんだ、サッカーしてたんじゃないのか?!」


こいつ、どこまでもついてきそうだな…しつこいのは嫌いだからハッキリ断っとくか…


「…俺はサッカーをやめたんだ。だから、サッカーはしない。わかったか?もう、これ以上俺につきまとわないでくれ」
「え、…そう、なのか…」


なんだその顔は…物凄く落ち込んだ顔だな。そんなに、俺に入って欲しいのか?


「うー…わかった。悪かったな、しつこく誘っちゃって。気が向いたらでいいから見学ぐらいこいよ!!じゃあな!!」

回れ右をして駆け出す勧誘部員…あいつの名前なんだっけ?




「気が向くも何も…」










俺はサッカーを捨てた
サッカーをしてはいけない
それが俺のせめてもの償い









「馬鹿な奴…」



そして、俺は再び廊下を歩きだした











そういえば、あいつの名前なんだっけ?











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