「ぅ…ん?」
「あ、起きたか?」

肌に触れる風を感じて僕はゆっくり目を開けた。

「あれ?…僕」
「逆上せたんだよ、お前」
「んー…?」

豪炎寺君は僕に膝枕をしてくれてパタパタとうちわで扇いで風を送っている。
頭がぼーっとして豪炎寺君の言ってることが理解できない。逆上せた?うーん…?

「大丈夫か?」
「う…う?」

あ、なんかだんだん思い出してきた。確か、綱海君達に42℃のお風呂に放り投げられて上がろうとしたら豪炎寺君に押さえつけられて…

「ごーえんじくーん?」
「…悪かったな」

本当だよ、もう!




あ。














「ちゅーしてくれたら許してあげるよ」



















「………」
「…なーんてね」

冗談だよ冗談。流石にこれはないかな。
ま、半分本気だったりするんだけど…










「キスでいいのか?」
「へ?…んむ?!」

軽く触れるだけのキスをしてくれた。本当にしてくれるとは思わなかったよ…

「…これでいいか?」
「へ?!あ、…うん」

なんか恥ずかしいなぁ…自分から言ったくせに


「ほら」
「え?何これ…」

豪炎寺君から渡されたのは一本ビンだった。

「綱海と土方から。お詫びだってさ」
「あ…そっか…」

僕、あの二人に放り投げられたんだもんね。

僕は素直に豪炎寺君から白い液体が入ったビンを受け取った。

「これ…牛乳?」
「吹雪は小さいから背が伸びるようにって…」
「小さいだってぇええ??」

結構コンプレックスなんだよ?それ。小学生の虎丸君より小さいんだよね…年上として恥ずかしいよ。
 
「…飲むけど」
「そうか…」

きゅぽんっと音を立てて開け、勢いよく白い液体を喉に流し込んだ。

「あ゛ー…!!冷たいっ!!」
「だろうな。牛乳だし」
「どうやったら身長伸びるんだろうね」
「ジャンプでもしてれば伸びるんじゃないのか?」
「豪炎寺君はジャンプしてこんなに高くなったの?」
「いや、自然に」
「何それ」

他愛のない会話を続けながら僕は牛乳を飲み干した。















風呂上がりは












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