はい、こんにちは。吹雪です。
今朝イナズマジャパンに復帰しました。僕は久しぶりにみんなと練習ができて楽しかったのですが、ここは雷門中の合宿所とは違いました。僕は知らなかったのです。
宿福にはシャワー室がないことを。
「吹雪ー!!風呂行こうぜ!!」
「あ、うん!」
この時点で僕は自分と豪炎寺君だけシャワーだったことを忘れていた。豪炎寺君がシャワー室に向かってたら思い出したかもしれないけど、僕は久しぶりの練習でかなり疲れていたからそこまで頭がまわらなかった。
「あ」
思い出したのは風呂の扉を開けてからだった。
「(どうしよう…もう、服脱いじゃったし…うぅうう)」
「吹雪、どうした?入らないのか?」
「いや、あの…キャプテン…その…僕、シャワーがいいなぁ…なんて」
「え?なんで?」
キャプテンも僕が今までシャワーだったことを忘れてるみたい。ま、そうだよね…数ヶ月も前のことだし
「豪炎寺君は…シャワーじゃないの?」
「うん?豪炎寺は風呂だけど?てか、ここシャワー室なんてないぞ?風呂場のシャワー使えばいいんじゃないのか?」
「え?!いや、そうだけどさ…」
そういう意味じゃなくてね…キャプテン
ていうか、豪炎寺君ちゃんと42℃でお風呂入ってるんだなぁ…
なんか僕だけ子供みたい…
「あ…熱そうだなぁ…」
僕としては42℃は無理。入れない。けど、人生何事も挑戦だよね?
「(身体をお湯に慣らせば…いけるかな?)」
そして僕は恐る恐る風呂場に入った。
けど、
「吹雪!あれやってやるよ!!」
「ぅえ!?」
綱海君に腕を掴まれた。
というか、あれって何?!
「よーし!いくぞ!土方ぁ!!」
「おぅ!!」
「え?!ちょっ!?」
綱海君が僕の両腕を持ち、土方君が僕の両足首を持って、僕を空中に放り投げた。
「ちょっ!?まっ…!!うわぁあああああぁぁああああああああ!!!!!」
そして、重力に逆らった者をたたき伏せるかのように、ドボンッと派手な音を立てて落ちた。
勿論、湯船の中に
「ぅっあっっっつ!!!!!熱っっつ!!!!!」
身体をお湯に慣らしてないうえ、全身から被るのは僕にとって自殺行為に近い。やっぱ無理!!と思いながら僕は湯船から出ようとした瞬間、
「なんだ吹雪、もう上がるのか?」
豪炎寺君に止められた。
「もっ…無理!!熱い熱い!!ちょっ離してぇ!!」
「我慢しろ。あと30秒は」
そう言うと、豪炎寺君は僕の肩を押さえて湯船から出られないよう固定した。
「本当っ…熱い…ん、だってば!!」
「30秒たったら、身体とか洗っていいから」
いや、そういうことじゃなくてっ…!!
「あ、あぁ…あふっ、ぁっ」
「1…2…3…」
全身が熱さでジンジンして痛い。熱い熱い熱い暑…い…
「…29…30…ほら、もういいぞ」
「あぁ、…っつい…」
「おい!吹雪!?」
ここで僕の記憶がブツンと途切れた。
逆上せた