「はぁ!?なんだその温度、意味がわからん!!」
「僕だって君の体感温度が理解できない!!もういっそマグマの中にでも飛び込んじゃえば?」
「お前ら、何の話をしてるんだ?」

「「え?」」



















「風呂の温度?」

同時に頷く豪炎寺と吹雪。
偶々、風呂場の前を通りかかった時、珍しいコンビが喧嘩していたから事情を聞いてみたが…

「…どうでもいい」
「「よくない!!!」」

ハモると迫力というものが増すんだな、やっぱり。

「風呂の温度は大体42℃だろ?一体、どんなことで喧嘩してるんだ?」
「それは「おーい!鬼道ー、なにしてるんだー?」

パタパタと走ってきた円堂、それに立向居、綱海。

「おいおい、風呂の入口で何してんだ?」
「綱海、お前には関係ない」
「当たるな豪炎寺…」
「どうしたんですか?豪炎寺さんと吹雪さん、機嫌悪そうですね」
「ごめんね立向居君、これは僕と豪炎寺君と鬼道君の問題なんだ」
「おい待て吹雪。何故、俺が入っているんだ」

俺は事情を聞いていただけだろう。俺だって関係ないはずだ。

「だって、どうでもいいなんて…聞き捨てならないし」
「そうだぞ鬼道」

いや、本当にどうでもいいだろ…風呂の温度なんて…

「なんだよ、豪炎寺と吹雪が喧嘩してるのか?珍しいな、豪炎寺はともかく吹雪は喧嘩とかしなさそうにないのにな」
「そんなことないよキャプテン」
「おーい、円堂ー!!」

またもやこちらにやってきたのは風丸だった。

「なぁ、風呂沸いてるか?入りたいんだが…」
「うーん?沸いてんのかな?鬼道」
「いや、沸いてないだろう」

だって、この二人の喧嘩の原因が…





「だから、そんな温度ありえないよ!!!豪炎寺君、本当に、人間?」
「お前こそ、普通の温度じゃないだろ!?」
「豪炎寺君ほどじゃないよ!!君、一回お父さんに診てもらったら?体感温度おかしいもん!!」
「俺の身体はどこもおかしくない。お前こそ、父さんに診てもらったらどうだ!?」
「そん「ストォオオォオオオオプ!!!!!!」

さすがにこれ以上は危ないと思い、二人の口喧嘩を強制終了させた。

「風呂の温度が何なんだ!?豪炎寺と吹雪
、おまえらの希望の温度は何度なんだ!?」

二人共、お互いの顔を見て俺の方に向き直り口を開いた。




















「49℃」
「34℃」






















…は?












はぁああああ!!??













「いや、いやいやいやいやいやいやいや?ないだろ…二人共…それはない」
「す、すげーな…二人共」
「風呂じゃないですよ、その温度…」
「え?…嘘だろ?」

呆然としている俺達を不思議そうに見る二人が理解できない。なんなんだ?尋常じゃないだろ…その温度…



「ほら、やっぱり!みんな困惑してるよ!!豪炎寺君のせいだよ!!」
「いや、吹雪。お前だろ?」
「二人だアホ」

なんだその温度、意味がわからん!!

「豪炎寺、お前は高すぎだ。入れるわけないだろ?吹雪、お前は逆に低すぎだ。入れないわけではないが絶対風邪ひくだろ」

「入れるだろ!」
「ひかないよ!」

ハモるな。

「豪炎寺君!!君が入れても他の人はどうするの!?シャワーですませろっていうの!?49℃なんて君以外入れるわけないでしょ!?」
「じゃあ、34℃にしろっていうのか!?体温より低い湯に入ったら風邪をひいてしまうだろ!?おまえはチーム全員を寝込ませたいのか!?」

「どうする?鬼道…」
「ま、しょうがないだろう」
「え、まさか…」 



















 






















「やっぱ、風呂は最高だなぁ!鬼道!!」
「あぁ、そうだな」

風呂はやっぱり42℃だろう。

「でもさぁ、あいつらに悪いんじゃないか?」

ガシガシと髪を洗いながら、風丸は言った。相変わらず髪長いな

「我が儘な奴らは、ほっとくのが一番だ」


なぜなら、俺達は集団で生活してるからな



























「あーあ…僕達だけシャワーかぁ」
「ま、しょうがないだろ」
「豪炎寺君はなんで入らないの?そんなに49℃がいいの?」
「42℃だと風邪ひくんだよ。お湯の温度が低すぎて…吹雪は入らないのか?」
「僕は熱すぎて入れないんだ…」
「……シャワー行くか」
「……そうだね」





















42℃




























「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -