「性欲…処理用…?」
「うん」

性欲処理用…それってつまり…

「男性の性欲を僕達が受け止めてあげるんだ」

俺は絶句した。
俺より小さい男子がそんなことしているなんて…目の前にいる吹雪がとても可哀想にみえた

「本当は僕は戦闘用だったんだけど、色々あって愛玩用に躾し直されたんだ…それである時男の人から押し倒されちゃってね。交わったとき僕しか持ってない迷惑な体質を発見されちゃったんだ」
「迷惑な体質?」
「ふふっ、…知りたい?」

ずいっと吹雪の顔が近づいてくる。なんだこれ…

「助けてくれたお礼に君のを慰めてあげようか?そしたら、僕の厄介な体質もわかるよ。身を持って…ね?」

艶めかしく笑う吹雪の手は俺の輪郭をなぞるようにいやらしく触れる。そして、軽く顎を上に向かせて自分の唇と重ね合わせようとした。









「アホか」
「え、」

ぱんっと空間に乾いた音が鳴り響いた


あと数ミリというところで俺は吹雪の頬を叩いたのだ。吹雪は状況が分からず、呆然と叩かれて赤くなった頬に手を添えた。謝るつもりはない。これはれっきとした正当防衛だ。


「……SMプレイは好きじゃないんだけど…」
「は?」
「気持ち良くもないのに痛めつけられて嬉しい訳ないじゃないか」
「すまん、言ってる意味が分からん」

吹雪はふいっとそっぽを向いてしまった。え、俺が悪いのか?襲ってきたのはあっちで拒否ったのは正当防衛で…

……………。


「吹雪」
「…………」
「すまん、俺が悪かった」
「…………」
「叩いたのはやりすぎたと思ってる。ごめんな?」

真っ白な髪をした頭を撫でてやると。ぴんっと立っていた耳がへにょりと下がる。落ち込んでいるのだろうか?なんて思って吹雪の顔をのぞき込むと吹雪は顔を真っ赤にして気持ちよさそうな表情をしていた。…そうか、獣…だもんな

「こっちおいで、吹雪」
「ん、」

あっさりと言うことを聞いて俺の股の間へと移動し、俺に背を向けてもたれ掛かってきた。従順すぎる…そんなに気持ち良かったのだろうか?

「んー、んー」
「よしよし、痛かったなーごめんなー」

なんだこれ。
いや、俺もなんだかんでノリノリなんだが…
俺の家は動物なんて飼ったことないからしょうがない。これはしょうがない。

「しゅーやくーん」
「んー……?!」

俺の首を抱えて下からキスしようとした吹雪を反射的に蹴り飛ばしてしまった。これはあれだ…正当防衛、だ…












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