no title
2013/02/05 21:29
「ねぇねぇ吹雪?君はどうして生きているのかな?寂しがり屋な君は死にたいと思ったことはないのかな?」
狂ったように笑う。僕に覆い被さってヒロト君は僕の首を絞めている。不思議と息苦しくない。苦しいけれど、大量の酸素を求めるほどでもないのか。ぎりぎりと首が絞まっていく。僕は自分の上で醜く笑うヒロト君を見下すような視線を送る。
「あるよ。たくさん」
寂しすぎて死にそうになったことだってある。死ねば楽になるし、皆の所にも行ける。一石二鳥。
「じゃあ、なんで君は今、生きている?」
愚問だな。
「『生きろ』って言われた数の方が多かったからだよ」
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