やーっと放課後になってぇ、泰河がオレらの教室に来た。
そしたらちづちゃんが「授業があるのに、呼ぶのは…よくないですっ」って一生懸命言ってて。
泰河は訳わかんねぇって顔しながらも頷いちゃっててぇ。
あははは!ちょーウケるんですけど!!
まぁオレのせいなんだけどねぇ。
またちづちゃんも行くよーって言ったら何かいつもよりふーんって反応が薄い。
なんだよもー……あ、そっかぁ、今日はしーちゃん来るんだっけぇ。
それじゃあ泰河も早く行きたいよねぇ。
「ねー、早く行かなぁい?」
「あぁ。」
ほらね。オレが声かけたらすぐに踵を返して行っちゃった。
ちづちゃんがキョトンとしちゃって可愛かったケド、オレもついて行く。
もちろんちづちゃんを連れてね。
今日は歩いて来たから行くのも歩き。
先に行った泰河はやっぱりバイクで着てて、オレらが歩いてくって言ったらさっさと駐輪場に行っちゃったぁ。
オレは別にちづちゃんといられるんなら歩きだろーとバイクだろーと構わないしー。
ちょこちょこ歩いてるちづちゃん見るのも可愛いからイイかもねぇ。
ちょーっと周りの視線がウザかったけど、ちづちゃんの前で誰か殴ったりしたら嫌われちゃうもんね。
それはオレとしてはイヤだから大目に見てあげる。
でもあんまりウザいと後で殴っちゃうかも。
「銀二くん、どうかしたの…?」
「んー?あははー、何でもないよぉ?」
見上げてくるちづちゃんにニコッて笑いかけたら柔らかそーなホッペ真っ赤にしてんの。
可愛すぎてマジオレってば我慢できなくなっちゃうよ?
行こーって手を繋いだらすごくビックリした顔して、でもイヤがったりしないんだよねぇ。
それってオレのコト少しは好きってコトなのかなぁ?
だったらバカ嬉しいんですけどー!
でもそういうのってやっぱりキチンと聞かなきゃダメだよねぇ。
うーん、仕方ない。後でしーちゃんに聞いてみよーっと。
「ちづちゃん、グランドピアノ弾いたコトあるー?」
「あ、何度か…。」
「そっかぁ。今日はグランドピアノ弾かせてあげるねぇ。」
「えっ?!」Prev Novel top Next