次の日オレってば偉いからぁ、ちょー早起きしてちづちゃんのお家にお迎えに着ちゃった。
何時にガッコー行くか分かんないから7時くらいから家の前で待ってたの。
そしたら7時10分くらいにお家から出て来たんだよねぇ。
ちづちゃんってガッコー行くの早いなぁ。
「ちづちゃん、おっはぁ。」
「え?ぎ、銀二くん…?!」
すごくビックリした顔のちづちゃん見れて大満足〜。
しかもちづちゃんの頭には可愛いウサ耳のカチューシャついてんの!
ピンクにチェック柄のふわもこしてそーなヤツ!!
「わー、ちつぢゃんカチューシャ可愛いねぇ!」
小動物みたいなのに、そんなのつけてたらホントにうさぎみたい。
可愛過ぎて心配になっちゃうなぁ。
ちづちゃんぼんやりさんだからオレみたいなヤツにパクッて食べられちゃいそー。
ちょっと照れた顔で「お姉ちゃんが、くれたの。」って笑うんだもん。
思わずぎゅーってしちゃった。
ビックリしたみたいだけど全然嫌がったりとかしなくて、ハグだけで顔真っ赤にして俯いちゃうなんて初心(うぶ)だなぁ。
でもそこも可愛いんだよねぇ。
「あははー、ごめんねぇ。」
「ううん…あの、どうして銀二くんは、ここに…?」
「あ、そうそう!ちづちゃんとガッコー行きたくてお迎えに来ちゃったんだぁ。」
「え、ぁ、ありがとう…。」
また照れて俯いちゃう。
可愛い顔が見えるようになったから、ちづちゃん余計に可愛くなったなぁ。
可愛いのはイイケド、他のヤツらに見せるのはちょっと癪かもぉ。
ちづちゃんのカバンを持って行こ?って声かけたら、コクンって頷いてオレの横をトコトコ歩いてんの。
歩くたんびにウサ耳がひょこひょこ揺れてるし。
ヤベェ、マジ可愛すぎなんですけどー!!
これから毎日送り迎えしてあげちゃおっかなぁ。
朝早いから喧嘩ふっかけてくるよーなヤツらもいないし、ジロジロ見てくるのもいないしぃ。
好きなものとか、色々話してたらすぐにガッコーに着いちゃった。
教室もまだ誰も来てなくてすっげぇ静か。
席についたら、何かちづちゃんは楽譜を出して机の上を指で叩いてる。
「ちづちゃん、ピアノ弾けるの?」
しっかり動く指はけっこー慣れてるっぽかった。
オレが聞いたら小さい頃からやってるって教えてくれた。
勉強も運動も苦手だけどピアノだけは大好きなんだってぇ。
なぁんか、ピアノって女の子らしくてちづちゃんにピッタリかもぉ。
「すごいねぇ、聴いてみたいなぁ。」
「わ、わたしでいいなら…弾くよ、?」
「ホントぉ?ちょー嬉しい!んじゃ、今日の放課後でもOK?」
「ぅ、うん。」
優しいなぁ、ちづちゃん。
オレが聴きたいって言ったら弾いてくれるんだもん。
せっかくだからEarthquakeのあのグランドピアノで弾いてもーらおっと!
楽しみだねぇって笑いかけたら、ちづちゃんもふにゃって笑い返してくれた。
可愛くてまたぎゅーってしちゃったのは仕方ないよねぇ。Prev Novel top Next