談話室の一角で、女の子たちが話している。
目を向けるとそこには片思いの相手、ユカ・ワトソンがいた。
俺は女の子たちの話しに耳を傾けた。
「ねえ、香水付けてる男ってどうおもう?私の彼、最近付け始めたみたいで」
「私は絶対いやだわ。男が付けてるなんて、なんか。」
「なんだか気取った男みたいで嫌よね。」
「やっぱりそうかしら…」話しを持ちかけた少女は言う。
どうやら男の香水否定派が大半らしい。
「うーん、そうかな、」
ユカだ。
「わたし、結構すきだよ。付けすぎは駄目だけど、ふわって香るのはすごくいいと思うし、好きなひとの匂いだったら、香るたびになんかこう…きゅんってするし…セクシーだと思う、な…」
そういって顔を赤く染める。
なんてかわいいんだ!ってジェームズみたいだな俺。
「へー、かわいいこと言うじゃない。」
「ユカってば匂いフェチなのね」
「すきなひとの匂いねえ…」
女の子たちはクスクスと楽しそうに笑う。
「ちょっ、は、恥ずかしいからやめてよ!
私リリーの香水だって大好きよ!」
「あーもう!かわいいんだから!」
そういうとエバンスはユカに抱き着いた。
ユカは恥ずかしいのか足をばたばたさせている。今もなお顔は真っ赤なままだ。
香水、か。
数日後、シリウスからはほのかに香水のかおりがしたのは言うまでもない。
すべては、君に愛されるため。
(ありゃ、シリウスいいにおいするねー、香水?今までつけてたっけ?)(いや、あの、(ドキドキ))
2010/02/09