01
始まりは単純だった





ただ大輝と一緒に屋上で弁当を食べていた昼休み




これからおこることも知らず




呑気に私たちは他愛もない会話を繰り返し



笑いあっていた








そんな時、平穏が崩れる音が聞こえた










「名前、話があるからついてきてくれるかい?」




赤司君の言う事は絶対



疑問形だけど、断れない



逆らっちゃ、いけない





心配そうに眉を寄せる大輝に、大丈夫だよ


と残して、私は屋上から去った







始まり
(踏み出した一歩は、崩壊への一歩)




20120819




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