04





あの後、彼女を家に連れ帰った僕は、



彼女をベッドに寝かせてソファで本を読んでいた










ふいに物音がした




「…ん、ここ……」



「やぁ、起きたのかい、ここは僕の家だよ」



「あ、かし、くん…?……!!赤司君の家!?」



「あぁ、思い出しちゃったみだいだね
 まぁ僕のモノなんだから、僕の家に在るのは当然の事だよ」



「あたしは、赤司君のモノじゃない
 大輝の、彼女だよ」



「あぁ、まだ言ってるのかい?

 君には僕一人から身を守る力も無い、大輝がいなければ
 君は無力に等しい

 諦めて降参すればいい、
 そうしたら手荒なマネはしなくて済むからね」



僕としても、そんなマネはしたくない



もっとも、仕方がない場合にはそうしてしまうだろうけど






言う事を聞かないモノは、嫌いだよ?







そう優しく付け足すと、彼女はまた顔を青くする




「これ以上、私に、近寄らないで」



「まだ足掻くのかい?大輝の助けを待って?」



「…大輝なら、絶対に、助けに来てくれるから」






あぁどうしようかな



ここまで信じているんだ



ならまず、この絆を壊すことから始めないと





「大輝は来ないよ」



「絶対来る!!大輝は絶対に助けに来てくれる!!
 私は、信じてるから」



「まず言葉を間違えているよ、名前


 助けに、じゃない、君はもう、僕のモノなんだから」





何回も何回も繰り返す言葉



君は僕のモノだ




きっとこれが現実になるのは、そう遠くない未来だ





さて、絆を壊しにかかろう




「じゃあ証拠にこれを聞いてみればいい

 それでもなお大輝が助けにくると喚くなら、
 好きにすればいいよ」




そう言ってスイッチを押すのは古びたレコーダー







《・・ヂ・・・ヂヂッ・・・・・あ?まぁ…正直、名前に
 飽きたところは、ある・・・ヂ・・・・・・》




さぁ、もう綻ぶ音は聞こえて来た



「これでも、君は大輝を信じられるかい?」









「…あ、あ」



言葉に詰まり、涙を流す君が美しいと思う僕は、
果たして狂っているんだろうか




答えは否、




なぜならば








「言っただろう?僕は全て正しい、と」







綻びの音が大きくなり、やがて崩壊の音が聞こえて来た








あぁ、ついに本当に僕のモノだ







彼女は、名前は堕ちた










からっぽれいでぃ
(さぁ、今から僕で埋めて行こうか?)










20120821



夢主も赤司も崩壊してしまったー←

今後の青峰に期待!!








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