今日は8月31日、俺の生まれた日だ





そして──










「ねぇ大輝、空が青いよ」




「そうだなぁ…」





「ねぇ大輝、今日が何の日か知ってる?」





「あ?…や、知らねぇ」








「もう、忘れちゃったの?今日は大輝の誕生日だよ!!」




「あーそうかよ」







「だから!!あの、私ね、プレゼント買ってきたの!!」




「!!!おい、それって」




「大丈夫!!でね、プレゼント、はい」






「……」




包み紙を破こうとする俺に、名前は制止の声をかけた





「今はまだダメ!!そうだなぁ、明日になったら、開けてもいいよ?」





「…俺の誕生日、今日だぞ」





「知ってる、でも、明日に開けて欲しいな」





「わぁったよ」






そう言って了解してしまう俺は、つくづく名前に甘い








「ありがとう」







「じゃあ、また明日な」





「!!…うん、また、明日、ね」











そうぎこちなく、どこか暗い表情で言う名前に、少し違和感を覚えた







俺の勘が告げている










今、こいつと離れるな







何か嫌な予感がした、でも、だからこそ






そんなモノを信じたくなくて、












俺は名前の元を去ろうとした








その時








「大輝!!」



「…何だよ」




「今までありがとう!!ずっとずっと大好きだから!!大輝の事、私は忘れないから!!」






「んだよ、今更、んなこと知ってるっての」









やっぱり何か、変だ









それでも、俺は、名前と別れた




















それを俺は後で、後悔することになる



















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