時も場所も変わって今は月曜日、
普通に海常の三年の教室




そう、由孝もいつもと変わらない




「あ、やっばい!!森山君だ!!」


「え!?まさか目ぇ合わせちゃった!?」


「そうだよ!!どうしよう!!私黄瀬君が好きなのに!!
 誤解されたら生きてけない!!」


「私なんてこの前消しゴム拾っただけで告白されたし!!」


「私は日直が被ってちょっといつもより話しただけ」





こんな風にクラスの女子からは嫌われ者、っていうか
苦手な扱い





「またあの顔、今度は誰に告るんだろうな」


「香乃あたりじゃねぇの?顔だけならまぁいいし」


「あー、そうかも
 さっき騒いでたからな」


「はっ、ご愁傷様ってところか」



「まぁほっとこーぜ!!見てれば面白いし、飽きないし!!」







男子からは笑い者、見てたら面白いから、って



まぁ一応人気者



あんなでも成績いいし




男子が言ってたみたいに、
どうやら由孝は香乃さんに告っていつも通り、


ものの見事に振られたらしい





「また振られたの?今度は何日目で告ったの」



「三日」




ブフッ



三日前に一目惚れして三日後の今日に告白





ほんとに由孝らしいな、笑えて来る





「どっかに、俺の事を理解してくれる人は…」




「あ、私とか?案外幼馴染ってお互い理解しあえてるし!!」





あ、やば



自分で言ったそばから笑えて来た、お腹痛い




でも、







ちょっと切ない気持がするのは、
気のせいってことにしておく





「それ、いいかも」



「え?」



由孝が何かをぼそっと呟いたけど、
小声で聞き取れなかった




「いつも優しいし、可愛いし、俺の事を理解出来てる…」



「…由孝?」



まだぶつぶつ言っている

また目線でもあったんだろうか




「そういえば、ずっと前から、好きだった、…のかも」




「おーい、頭大丈夫ー?」






「…名前」



「ん、何?」




「ずっと前から好きでした

 付き合って下さい」










唖然とする私に、







手を差し出している由孝







ずっと前から、って、いつから?




好き、って、どういうこと?




まさか、さっきの本気にした?




















由孝なら、やりかねない







「いいよ」










でも、そう答える自分に、自分でもビックリだ







そうして、胸の奥から湧き出てくる感情に、自分で、







ビックリだ










嬉しい、好き










やっぱり私は、由孝が好きだったみたいだ







無視していた想いが、次から次へと通り過ぎていく









「じゃあ、帰ろうか」







由孝に差し出された手をとって、家への帰路につく







「名前、好き」








いきなりそう言ってくる由孝に、






笑っている自分にまたビックリする















でも、








こんな日常に、どこか憧れていた自分がいたんだな




って思う








「私も好きだよ、由孝」






















勇者
(さぁ、思考回路を疑え!!)












20120821





黒バス見出してから結構治まってた恋愛勇者熱が大復活!!←

もうこれは森山先輩にピッタリだ!!
と考えた夜の八時、書き終えて何か達成感に浸る九時十二分

ギャグで書いても良かったけど、結局恋愛で終わらせたのは
気分(←え


世間に負けるな、恋愛勇者!!←







イメージsong:ボーカロイド「恋愛勇者」








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