Dear.My honey
00

俺には、双子の妹がいる


中学三年の夏


俺は、人として生きる者の中で、最大の禁忌を犯した




00、またの名を、プロローグ





「はっ、あ……だめ、もうっ、だめ、───お兄ちゃんっ!!」


「……っ、るせっ、二人の時は、大輝って呼べ、つってるだろっ、」




もうすぐ冬だというのに、閉め切った部屋に、ムンとした熱気と、ツンと鼻につく匂いが広がる


幾度となく発射された己の欲が、白いシーツを穢してゆく


喘ぐなまえの声が、部屋に響く


ズン、と一際奥を突けば、甲高い声が上がった


「だめっ、もっ、イくっ……大輝っ!!!」


柄にも無く嬉しいという感情が心を占める


「はっ、そんなにイイなら……イケよ、っ」


また奥を突くと、嬌声をあげて、俺を強く締め付けた


「はぁっ、はぁ……イったかよ」

ニヤリと笑うと、情事の時とは打って変わったキッ、とした目で睨んでくる

そんななまえさえ可愛いと思うのは、惚れた弱みというやつなのか







───なまえと、こうして体を重ねたのは、何回目だろう



あと、何回こうしていられるのだろう







そう、全ては、あの夏から始まった





酷く暑い、真夏の太陽と見間違うくらいに眩しかった、なまえの笑顔があった、あの夏から







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