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無題

――なまえ。そう呼ぶレジェの声は優しい。あたしの耳をくすぐるそれに、ぼんやりとした意識がさらに微睡んでゆくようだ。あたしを膝に乗せたレジェが、ゆっくりと背中を撫でてくる。子供やペットにするような手つきに少しムカついた気はするけれど、抗えない眠気のせいで反論する気力は削がれた。
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