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「おはようございます」

声、上ずってないかな?

大丈夫かな?

「お、おう」

私よりもエース隊長の方が気まずそう……。

傷ついてなんかない、だから大丈夫。

傷つかないで?エース隊長。

「早く行かないとご飯食べ損ねますよ!」

「★……!」

「ハイ?」

呼びかけられた瞬間、ビクッとしてしまった。

なんだろう?

怖い。

「いや……なんでもねェ」

「じゃぁ先に行ってますね」

ダメだ。

これじゃぁまるで怯えてるみたい。

思いっきり昨日の事を引きずってるみたい。

普通にしようとすればするほどおかしくなって

エース隊長がその度に傷ついた顔をする。

そんな顔、させたいわけじゃないのに。

エース隊長には笑っていてほしい。

逃げるように他の隊員のところに行った。

そこで掴まれた腕は思ったよりも強くてビックリした。

「……エース……隊長?」

「あ、いや………わりぃ」

困った顔させたいわけじゃないんだけどな。

私はその腕をほどけずにいた。

「あー……なんでもない」

エース隊長はそう言って笑った。

なんだか悲しそうに笑っていた。

自分をあざ笑っているようでなんだか私も悲しくなってそこにいた。

エース隊長のそばでずっと居た。

歩きながら私をを横目で見るエース隊長はなんだか照れているようで

少しだけ幸せを感じた。

少しだけ、自分もエース隊長の役に立ててるみたいで嬉しかった。

なんだかあまり話もせずに食事を終えた。

それでもお互いに存在を確認し合ってるのがわかってなんだか嬉しかった。

「★、少し話……いいか?」

真剣な顔をしたエース隊長に、私はまた少し怯えた。

真剣な話はまだ、したくない。

エース隊長の心が自分にないとわかっていて

でも真剣な話をされると、少しの期待もしぼんでしまいそうで怖い。

覚悟を決めて、私はエース隊長と話をするために食堂から出た。



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