つづき
「サボ?どうしたの?こんな遅くに……」
「いや、今どうしても伝えたいことがあって」
「伝えたいこと?」
急にサボに呼び出されて外に出た。
こんな夜中に会う事は最近ではなくなってたから変な感じがする。
「エースに言われたよ、ぶち壊せって」
「ぶち壊せ?」
なんのことだかサッパリわからない。
「4人一緒、なんて無理だ」
「……へ?」
ヤダ、ヤダ………
ちっちゃいころからずっと一緒で、この4人が一番心地よくて……
なによりも、大切なものだったのに……なんで急に?
「ずっと一緒なんて無理だ。俺たちはそれぞれ違う道を行く」
わかってる、そんなのわかってるよ。
わかってるけどわからないフリをしていた。
それをよりによってサボから言われるのは苦しい。
だって、私……
「どっかではちゃんと繋がってる。でも、俺はとっくに4人一緒だなんて思えなかった」
涙が溢れてくる。
サボは遠くに行くんだろうか?
一緒に居れないって、私とは一緒に居れないって?
ずっと隠してきた思い。
壊れるのが怖かった。
何より失うのが怖かった。
変わるのが怖くて、進めなかった。
一歩踏み出してたら、何か違った?
サボは私を……
「俺はずっと、★を特別だって思ってた」
「……へ?」
「好きだ、★」
「う、うそ……」
夜中だから、夢でも見てるんじゃないかって思った。
だって、ずっとずっと、好きだった。
私もサボが好きだった。
でも、エースもルフィもたいせつで……
私のこの想いは4人の関係を壊すものでしかないと思ってた。
「嘘じゃねェ。もう幼馴染なんてできねェ。★、俺と……恋人になってください!」
4人の関係をぶち壊したのはサボの言葉。
頷いたのは私。
明日からは、違う関係。
幼馴染、兼恋人。
私は初めて、自分に嘘をつくのをやめた。
「サボ、大好き!」
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