短編 | ナノ

プレゼントは君(2/2)



「サンジー!飯まだかー?」

突然入ってきたルフィに私はサンジくんから咄嗟に離れた。

「ルフィ!てめぇ空気を読むってことを身につけやがれ!もう少しでできるから待ってろ!!」

その光景に私は思わず微笑んでしまう。

いつもありがとう、サンジくん。

「あっ、サンジ!誕生日だろ?おめでとう!いつもあんがとなー!サンジの飯は世界一だ!」

「ばーか宇宙一なんだよ。黙って待っとけ」

あ、ちょっとサンジくん足取りが軽くなって口元が緩んでる。

それからやってきた仲間も口々におめでとう、とありがとう、を口にする(約一名言わなかったけどそれはそれでいつも通り)

みんなやっぱり知ってたんだ。

特別な何かをしなくても

想いは一緒。

大切な大切な人。

サンジくん、うまれてきてくれてありがとう。

サンジくんの後ろ姿を見ていると、ふいに振り返ってサンジくんからウインクが飛んできた。

「あら、やっとまとまったのね」

「全くよ。ルフィを止めるのにどれだけ苦労したか!」

ロビンとナミが悪い微笑みをしている。

「わりぃな。ナミさん、ロビンちゃん」

「俺らにも感謝しろよ!!実質止めてたのは俺とチョッパーだ!」

「そうだぞ!俺とウソップで止めてたんだからな!ブルックは一人で落ち込むし!」

「だって羨ましいじゃないですか……こここ恋なんて!」

なっ!?

話がちょっとずつ見えてきた。

そういえばキッチンには誰も近づいてこなかった。

2人の時間がやけに長いと思った!

「おかげで腹減ってしょうがねぇ」

「あぁ、全くだ」

フランキーとゾロも言う。

ということはゾロまでも知ってたのかっ!?

「ん?なんだなんだ?お前ら俺に隠しごとかっ!?」

「おめぇがでてくるとややこしくなるから黙ってろ!!」

そう言ってサンジくんがご飯を出すと途端にご飯に夢中になるルフィ。


どうやら、私は、

麦わらクルー全員からの

サンジくんへの誕生日プレゼントだったらしい。


「最高の誕生日になったよ。ほら食え!今日はサンジ特製バースデースペシャルだ!」


みんなから愛されてるサンジくん。

ずっとずっと、誕生日、お祝いさせてね?


約束、だよ!




end

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