確かな愛を君に(3/6)
「★、食事まともにとってないだろ?」
コックがご飯を持ってきてくれたが
そんな気分じゃなかった。
部屋からでない私のもとへ船長がやってきた。
「お前が探してる相手って火拳のエースだったんだろ?」
人の口からエースという名前がでてくるだけで苦しくなる。
「もうすぐ街につく、お前おりるか?」
私はコクリと頷いていた。
もう海を行く目的もない
生きていく気力もない。
私は次の街で船を降りる。
自ら死ぬなんて事はしたくない。
エースが嫌がりそうなことだ。
だから私はこの街でどうするか考えたい。
エースが冒険してきた海を見たいとも思った。
でも今はその気力がない。
そんな状態で船に乗ってても迷惑がかかる。
ありがとう、こんな私をここまで連れてきてくれて。
船に一礼をして私は船をでて街へと降りた。
ここでの暮らしもなんとかなれてきたころ。
私は海の見えない街のかたすみに住んでいた。
いつもは静かなこの街がなんだか今日は騒がしい。
ドタドタドタ。
「★!大変だ!!お前を探して・・あの、あっあの!」
いきなりドアが開けられたと思ったら近所の人数名がそこにいた。
みんな息を切らして。
「??」
「お前に会いたいって・・あの麦わらがきてんだよ!」
「ルフィが!?」
「知り合いか!?」
この街では私が海賊だなんて知ってる人はいない。
私は首を横に振った。
でも、会いたい・・だけど会いたくない。
「行こう!★!」
右も左もわからなかった私をこの街にいさせてくれたおじさんが私の手をとった。
「お前、海嫌いだって言いながら時々眺めてたろ?誰か待ってたんだろ!?」
私が待ってたのはルフィじゃないけど・・
それでも・・・やっぱり・・・
おじさんに連れられて私は港に来ていた。
おじさんはいつの間にかいなくて、野次馬も一人、一人といなくなっていた。
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