短編 | ナノ

幸せのいるところ(1/7)



幸せのいるところ



「あーマジで可愛いよなぁアイツ。ふわふわしてるし・・」

くーっ、たまんねぇ!

と頬を赤らめて悶えてる姿は正直とても可愛い。

でもとてもじゃないけど見てられない。いやとても見てられない。

なぜなら私は最近入ってきたふわふわの新人ナースに恋をしているこの男が好きだから。

「告っちゃいなよ」

「おまっ!簡単に言うなよ!!本気なんだぞ!」

一緒にいるだけですごく楽しかった。嬉しかった。

それだけで幸せだったのに・・

今はいるだけで苦しい。

辛い、悲しい、虚しい。痛い・・痛いよエース。

「めんどくさっ」

「おいこらてめぇ・・喧嘩売ってんのかさっきっから」

「喧嘩売ってんのはあんたでしょ?」

「俺のどこが・・」

「この書類の山を見て何を言う!!!これ今日中なの!じゃなきゃマルコ隊長に殺されるの!!」

殺されちまえとめちゃくちゃ小さな声でエースが言うからはったおしてやった。

いや、こいつロギアだから効かないけど。

「もういい、お前なんか!帰る!」

「おー帰れ帰れ」

私はひらひらと手を振った。

「なぁ★」

「・・・」

「俺は、人を好きんなる資格なんて・・いや、いい」

私はエースの父親が海賊王だと言う事を知っている。

それが理由でどんな思いしてきたのかも。

「人を好きになるのに資格なんてないでしょ」

エースは苦笑いを浮かべた。

「大丈夫、あんたはいいやつだから」

人を愛すること、人に愛されることを拒絶してた男が一人の女を愛し始めた。

友として祝ってやるべきなのかもしれない。

「あんがとな、★!!」

「どーいたましてー」

「やっぱお前いいわ!」

ニカッと笑ってエースは帰っていった。

その笑顔・・独り占めしたい。

「あーーもう!コロッコロ変わるなぁ!!」

エースに恋をしてから私の心はすぐ変わる。

さっき応援する気になったのに今はもうエースの恋が敗れてしまえと思ってる。

あの笑顔を見るためならなんでもできる気がする。

でもあの笑顔を誰かにとられるくらいなら・・・

天城越え的な考えが浮かんで自分でも怖くなった。

相当好きだな私。


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