短編 | ナノ

はじまりはベットの上で(1/2)


「・・なにやってんの?」

息がかかりそうなくらい近くにエースの顔がある。

手はエースが掴んでるし下半身は私にまたがるエースによって固定されてる。

「なにって・・押し倒してる?」

簡単に言ってくれる。

私とエースはこんな事をする仲ではけっっしてないはずだ。

別に仲は悪くない。

けど甘い雰囲気なんて皆無。

口を開けば憎まれ口、男とか女とか全く関係なかったはずなのに・・


「・・なんで?」

「俺が聞きたい」


「・・・は?


意味不明。

人の上に跨っといてそりゃぁないだろう。

仲間だぞ、家族だぞコノヤロウ。



「とりあえず、どいてくれる?」

「なんでそんな冷静なんだよ?なんかすんげーむかつく」

「いやいやいや、わけわかんないから」

「俺だってわけわかんねーよ」

「私が一番わけわかんねーよ」


隊長であるエースに報告書を持ってきただけのはずだったのになぜこんな・・。


「いやー参った。っつーか驚いた」

「はい?」

「お前でも反応するんだな、俺」

「・・・はい?

「いや、★でもたつ・・」

「言いなおさんでもいいっ!!」

ってか“でも”ってなんで“でも”って

「何気に失礼よね?」

「わりぃ、わりぃ」

拗ねるように顔をそむけると首筋にキス。

「なっ」

「わりぃけどそんなに我慢できねぇみてぇなんだわ」

「ちょっ、」

「待てねぇ」

「待ってってばっ!」

こいつ、本気だ。

見たこともない位、男の顔になっていてクラクラする・・。

「なんだよ、俺が嫌いか?」

「嫌い・・じゃないけど・・」

「じゃぁ・・」

「っていうか、エースはっ?」

「俺?」

「私の事好きなの?」

声が震えてる。

「わかんねぇ」

あっ、ダメだ。

泣きそう、私・・。

負けんな!負けるな私!

「仲間としてはすっげぇ好き」

「仲間とこんなことしちゃダメじゃん」


エースが私を女として見てないことは知ってたけど

私はずっと、ずーっと・・

エースが好きだったんだよ・・。



prev / next

表紙
[Top]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -