あれから5日経った。ナマエはまだ来ない。
ほんとにナマエは来てくれるのか?オレを見てくれるのか?オレの名前を呼んでくれるのか?あと、どれくらい待てばいい?早くあの綺麗な瞳にオレを映してほしいのに、テレビに映るナマエの隣にいるのは、いつもアニキだ。

「…ずるいぞ」
「ん?何が?」

思わずこぼれた言葉がソニアに届いてしまった。

「なんでもないぞ!」
「ふーん?って、またナマエの試合見てるの?」
「あぁ、勉強だぞ」
「確かに、ナマエはポケモンと息ぴったりだし、勉強になるわね」
「オレのライバルだからな!」

ソニアからまたテレビに視線を戻す。

「ほんとに熱心ね」
「?早く博士になりたいから頑張るんだぞ」
「違うわよ。ナマエのこと」
「ナマエがどうかしたのか?」
「本当にナマエのことが好きね、ってことよ」
「あぁ!もちろんだぞ!なんてったって自慢のライバルだからな!」
「…それだけ?」
「何が言いたいのかわからないぞ…?」
「まっ、いいわ。これ、頼まれてたの置いとくわね」
「あぁ、ありがとう!」

資料を机に置いて部屋を出ていくソニアを見送った後、また視線をテレビに戻す。もう試合は終わっていて、ナマエのインタビューに入っていた。笑顔で受け答えをするナマエを見ながら、ソニアの言葉を思い返す。俺の自慢のライバルで、親友で、だから大好きで、なのにそれだけってどういうことだ?それ以外に何かあるのか?

《チャンピオン!----ったことは?》
《んー…キバナさんが----》
《では、----かは?》
《それは、ダンデさんで----》
《やはり、ライバルはダンデさんですか?それともキバナさん?》


《ホップです》


わかった気がするぞ。

この気持ちに名前を付けるなら、それは

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