甘いお菓子を食べるのも好きだったけれど、自分より小さな彼女に抱きしめられるのがリンリンは一等好きだった。
「ずっと一緒にいてくれるか?」
「えぇ、ずっと一緒よ」
微笑んで頷く彼女の手を離すまいとずっと繋いでいたはずなのに、
彼女も消えた。
どれだけ探しても、どれだけ名前を呼んでも、彼女はいない。
あの小さくて暖かい手も、リンリンと呼ぶ優しい声も、あの甘い微笑みも、どこにもない。
どこ、どこにいった、おれの、おれの名前っ!
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突然、茶会に女が現れた。
誰もが動けずに困惑している中で、リンリンがポロリとこぼした言葉を女が拾った。
「名前は私のおばあさまだけれど…、もしかして、貴方はリンリン?おばあさまの大切な人ね!おばあさまからよく話を聞いていたわ!リンリンは突然現れたと言っていたけれど、本当に突然現れるのね、ビックリ!…あぁ、それと、ずっと一緒に居たかったのに、突然お別れをしなければならなかったんでしょう…?おばあさまはいつも悲しそうにしてらしたわ…。ところで、ここはどこかしら?」
やっと、みつけた。
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あやふやな知識しかない。
リンリンはやっと友達を手に入れただけ。
リンリンの友達の話*