俺はボレーのスペシャリストこと丸井ブン太様だぜぃ。
シクヨロ。
とりあえず今の状況を説明するぜぃ。



柳と真田はまだ来てねぇ。
んで俺達の目の前に居るのは女子の制服を着た仁王(仮に仁王(♀)としとくぜぃ)を慰める柳生。
そして仁王(♀)の頭をなでながら、至極面白そうにニヤニヤしている普通通り男子の制服を着た仁王(こっちは仁王(♂)な)。
後輩の赤也は俺の隣でポカーンとして突っ立っている(顔文字だとこんな感じ↓
ポカーン(゜□゜))。
部長の幸村くんは…よく分かんねぇ。
めっちゃ仁王(♀)をガン見してる。
ちなみにジャッカルも赤也と同じ様な事になってる。



と、硬直が解けたらしい赤也が恐る恐る柳生に質問する。






「あ、あのー…柳生先輩?」



『うぅ…ぐずっ…。』



「よしよし…はい、何ですか?」



「そ、その仁王先輩っぽい人は誰なんっすか?つかどっちが仁王先輩?」






赤也の質問に俺達も頷く。
柳生が俺達の質問に答えようと口を開いた時、屋上のドアが開いた。






「む、まだ昼食を食べておらんのか?」



「ふむ、既にお前達が食べ始めている確率は85%だったのだがな。」






屋上に入って来たのは先程まで購買に行っていた柳と真田だった。
二人とも購買で買ったらしき弁当を持っている。



と、屋上にいる俺達を見て何かに気付いたらしい真田が口を開く。






「む、仁王!女装するなどたるんどる!



「弦一郎、まず仁王が二人いることに突っ込め。」






真田の大ボケ発言に柳が突っ込みを入れる。
真田……お前やっぱりどっかずれてんな…。
そんな俺達のやり取りを見て柳生は溜め息をついたかと思うと、再び質問に答えるべく口を開いた。






「……ええっと……こちらにいる彼女は仁王君のの仁王雅輝さんです。」



「「「妹ぉ!?」」」



「えぇ、一卵性の双子の。」



「「「双子ぉお!?!?」」」



「嘘だろぃ!?だって一回もそんな奴見たことないぜぃ!?」



「雅輝は普段はウイッグ被っとるからのぅ。茶色のショートボブの。」



「あ!」






赤也が何か思い出したかの様に鞄を探る。
鞄から取り出したのは葉っぱとかが付いて大分汚れた茶色のウイッグ。






「4時間目に女の仁王先輩に会った時に拾ったんすよ。もしかしてこれっすか?」



『!そっ、それっ!』



「おぉそれじゃそれじゃ。大方外に居た時にピンが外れて飛ばされたんじゃろ。」






赤也達がワイワイ言い合っていると、ふとずっと黙っていた幸村くんが呟いた。






「……もしかして仁王の妹ちゃんって、俺と同じクラスだったりする?」






幸村くんの発言にピタッと止まった仁王(♀)。
沈黙が降りて全員の視線が仁王(♀)に集まる。
彼女はたっぷりと硬直した後、ゆっくりと頭を縦に振った。






【発見、後発覚。】






(えええええ!?)(幸村部長マジっすか!?)(苗字が同じだとは思ってたけど…。)

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