「赤也。ちょっと、きんしゃい。」




「え、仁王先輩怖いっす。」






朝学校へ行ったら、部活の先輩が笑顔で手招きしてきました。
さて、どうしますか?



@、素直に逝く。

A、逃げる。

B、無視する。



……全部無理だ俺まだ死にたくない。



冷や汗をかきながら悩んでいる間にも、仁王先輩は笑顔で手招きしている。



つーかあれ絶対目笑ってねぇ!
詐欺師じゃなくて殺し屋の眼だもん!






「まあまあ、素直にこっちきんしゃい。」



「え、遠慮しときます…。」



「おいおい、何してんだよ。」






新たな火種が来た!



丸井先輩は少し眠そうにしながら俺達の所にやってくる。






「こっちの話じゃ。あっち行きんしゃい。」



「んなこと言われたら余計知りてーだろぃ。」



「あの…そもそも仁王先輩はなんで手招きしてるんっすか?」






俺の問い掛けに仁王先輩はニコリ、と微笑んだ。



怖えぇ……!!






「そんなもん、雅輝をたぶらかした赤也をシメ…説教する為に決まっとるぜよ。」






シメられる……!!
確実にシメられる……!!




雅輝先輩の名前に反応して丸井先輩も騒ぎ出す。






「はぁ!?俺なんかまともに喋る事さえ出来ねぇのに!ずりーぞ!」



「ブンちゃんもシメ…説教が必要かの。」



「すいませんでしたお兄様!」






【平和、微崩壊。】






((やっぱり仁王先輩シスコンだ…!))(その後結局丸井先輩と一緒に仁王先輩にシメられました。)


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