『ち、ちょっと切原ええかの…?』



「へ?」






どーもお久しぶり、赤也っす!
部活が終わってゲーセンに行こうと意気込んでたら、柱の影にいる雅輝先輩に手招きされました。



雅輝先輩普段俺のこと怖がって近寄って来ないのに珍しいな。
しかもいつもなら一緒にいる柳生先輩や仁王先輩、一方的に可愛がってる丸井先輩が今日はいない。






「どうかしたんっすか?」



『じ、実はちょっと頼みがあっての…。』






俺に頼み?
一体何だろう。












着いた先はゲーセン。
あれ?頼みが有るんじゃないのか?






『あ、あんな。』



「はい。」



『ゲ、ゲームのやり方を教えてくんしゃい!』



「へ!?」






ゲーム!?
何で!?






『ち、ちょっと欲しい物があっての…。』



「あ、クレーンゲームっすか?」



『そ、そうじゃ…。』






なーんだ、クレーンゲームか。
雅輝先輩が案内した先にあったのは、爪が血塗れの某熊のぬいぐるみ。
なかなか凄まじい趣味っすね…。






『ああいう大きいぬいぐるみは取れんくての…。
小さいのも無理じゃけど…。』






シュンとうなだれる雅輝先輩。
そんな先輩が小動物チックで思わずキュンとする。



丸井先輩…今先輩の気持ちが良く解りました…!






「あ、あのっ!」



『?』



「こんくらいのぬいぐるみなら俺取ってあげます!」


『!ほんまか!?』



「はい!」






先輩が顔をキラキラさせる。
ヤバい、俺先輩がすっごく可愛く見える。
小動物だ小動物。






【平和、拡大。】






(き、切原!あれもええか!?)(はい!(うわ、俺これから絶対先輩甘やかすなぁ…))




- 13 -


[*前] | [次#]
ページ:



戻る

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -