委員会決めも無事終了し、遂に放課後。
え?授業?勿論ちゃんと受けたし挙手もしたよ。
苦手教科はあんまりないしね。
向日君は終礼が終わった途端教室を飛び出して行った。
早っ。
ていうか副委員長がそれでいいの(自業自得でなったけど)?
俺はユーシと一緒に行く約束をしていたのでB組までユーシを迎えに行く事にした。



二人で部室に行ったら部室棟が工事を行っていた。
どうやらレギュラー、準レギュラー、平部員と部室を分ける事になったらしく、ついでにスペースをとるため部室棟が建て替えとなったらしい。
噂では四階建てになるとか。
すごいね跡部財閥。



とにかく部室が使えない為部員の皆は適当にその辺で着替えたりしている。
俺も着替えちゃおうかな…と考えていたらユーシにガシッと肩を掴まれる。






「就也、シャワールームとかで着替えろって朝言うたよな?」



『え、「言うたよな?」…わかった。』






ユーシがなんか怖い。
有無を言わさない感じだった。
とにかくユーシが怒りそうだしその辺のトイレに駆け込んでテニスウェア(普通の部員が着る袖と脇腹に水色のラインが入ってるヤツ)を着てテニスコートへ向かう。
ユーシの所に行って部員が全員集合するのを待つ。



暫くして全員集まったのか跡部君が大声で話し始める。






「いいか。昨日も言った通りレギュラーは実力主義だ。正レギュラーといい勝負をした者は準レギュラーとする。試合を申し込まない奴らは自主練だ。以上!」



「「「ハイっ!!!」」」





氷帝学園にあるテニスコートは三面。
つまり三試合一気にやる訳だ。
勝負が付いたら別のレギュラー対挑戦者の試合をやるんだろう。



どうしようか迷っているらしく動こうとしない部員達を尻目に、近くにいたレギュラーの人へと一歩踏み出す。






『どうも不二就也です。試合、申し込みますね。』



「俺も頼みますわ先輩。忍足ユーシっすわ。」





一年生なのにいきなり申し込んだ俺達にたじろぐレギュラー陣。
特にユーシは昨日試合をしていたから強いのは明らかだろう。
俺とユーシの申し込みを皮切りに、他にも何人か試合を申し込む声が上がる。



目の前にいたレギュラーの人に笑いかけてコートに入る。
ユーシは隣のコートでやるらしく、元部長の人と握手している。
俺も軽くラケットを振って元レギュラーの人に向き合い握手する。






『よろしくお願いします。楽しい試合にしましょう?』






【上への階段に足をかけて】






(まぁ勿論)(負けないけどね)(上へ駆け上がってやろうじゃないか)

- 12 -


[*前] | [次#]
ページ:


戻る

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -