朝練も無事終わり、ユーシと共に下足場(下駄箱の方がわかりやすいかい?)へ向かう。
上履きに履き変えて自分の教室を目指す。
昨日は遅刻してしまったのでクラスメートとは今日が初めての顔合わせとなる。
一年C組(ユーシはB組)に入って先生に昨日聞いておいた自分の席に座る。
廊下から二列目の後ろから二番目。
特に後ろがいい、窓際がいい、等の希望はないから文句も不満も無い。
することもないので席に座ってぼーっとしているとチャイムが鳴って先生がやって来、1時間目が始まった。
どうやら委員会や係を決めるらしい。
とりあえず元々身軽で運動が得意だから運動活動委員に立候補しようかな。
「よーし、じゃあまずはやっぱり委員長と副委員長からだな。やりたい奴いるかー?」
案の定クラスに落ちる沈黙。
まぁ当然だよね。
やってもいいけど運動活動委員がやりたいから却下。
と、不意に後ろの席の子にちょんちょんと肩を突かれる。
振り返ると真っ先に目に付いたのは赤い髪。
『……テニス部のおかっぱ少年少女?』
「誰が少女だこらぁ!!」
思った事をそのまま口に出したらデコピンされた。
くそぅ、地味に痛い。
『……で、おかっぱしょ「向日岳人。」…向日君は何の用かな?』
「不二は委員長やらねぇの?」
『生憎やりたい委員かあるからね。』
「えー…なんか不二って真面目に委員長やりそうなイメージあんだけど。」
どんなイメージだよそれ。
まだ会って二日も経ってないのに向日君の中の俺って一体…。
『俺は勉強より運動の方が得意だよ。』
「へー、ぶんぶびょーどーって奴?」
『フフッ、向日君は平等じゃなさそうだね。』
「クソクソ!んな事ねーよ!」
「……おいそこのくっちゃべってる二人。お前ら委員長と副委員長やれ。」
『「え。」』
先生に怒られて押し付けられた。
まぁ仕方ないから運動活動委員会は来年やろう。
【赤髪少年と委員会】
(クソクソ!何で俺が!)(確実に向日君のせいだよね。じゃあ俺委員長やるよ)(お、悪ぃな)
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