どうも、不二就也です。
衝撃の初日だった昨日も終了し、今日の日付を迎えた。
俺は電車に揺られながら席に座って、氷帝に着くのを待っている。
勿論朝練に出る為だ。
昨日は電車を間違えて大変な目に会ったので、少し余裕を持って家を出た。
そしたら、乗ろうと思っていたより一本早い電車に乗れてしまったのだ。
氷帝学園に着いたのがなんと朝の6時半。
部室へ行って着替えてコートへ向かっても、まだ6時45分だった。
まぁ時間があって困る事もないし、昨日出来なかった分自主練に励む事にする。
ひたすらに壁打ちをしていると、不意に名前を呼ばれて肩を叩かれる。
「就也おはようさん。」
『!ユーシ!おはよう。』
「えらい早いやんか。もしかして就也も一本早い電車乗ってきたんか?」
『って事はユーシもか。うん、余裕を持って来たら乗れたんだ。』
ユーシも部室で着替えて来たらしく、テニスウェアを着ている。
と、ユーシの眉が急に潜まった。
「……就也。まさかお前部室で着替えたんちゃうやろな。」
『え?部室で着替えたけど。』
「……今度からシャワールームか女子更衣室で着替え。」
『へ?「ホンマ頼むから!」……う、うん…。』
あまりのユーシの剣幕にたじろぎながらも頷く。
な、なんか俺いけないことしたかな…?
因みに会話の最中も壁打ちは続けている。
頷いた事で満足したのかユーシはラケッティングを始めた。
本当になんだったんだろう…?
結構疑問に思いながら、壁打ちの最後にくるりと方向を変えて打つ。
狙い通りユーシの後ろのポールにボールが当たった(ユーシが驚いた顔をしてた)のを見て、いつの間にか疑問なんて満足感で吹っ飛んでしまった。
部員が全員集まり、定時になった所で本格的に部活が始まった。
今日の放課後からレギュラーを決める為、皆必死に練習している(初心者の一年は球拾いや基礎、経験者の一年は二年に混じって練習している)。
レギュラーの決め方、これは跡部君が考えたらしく、所謂一対一のガチンコバトルらしい。
今の三年レギュラー(元部長含む)に希望する現存の部員が試合を申し込む事が出来、勝った方がその時点のレギュラーとなる。
それを繰り返していき、最終的に勝ち抜き続けた者が正式なレギュラーになる訳だ。
因みに負けた方は何度でも再戦する事が出来るし、違う相手に挑む事も出来る。
正に弱肉強食。
跡部が昨日言った通り完全なる実力主義だ。
『ユーシは挑んでみる?レギュラーになる為に。』
「そうやな。大会出たいし。就也も挑むんやろ?」
『勿論。その為にテニス部入ったんだからね。』
「一緒にレギュラーなれるとええなぁ。」
『だね。』
【始まる戦いと小さな願い事】
(こういうの下剋上って言うんだっけ)(さぁな)((まぁ負ける気はさらさらないけどね/な。))
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