第2Qのはじめからブロック二人をくぐり抜けて火神がダンクを決めた。みーくんがまたブツブツ言ってるけど、一発目だし先制点は必要だった。インパクトだってそりゃあ大事だ。けどやっぱりバ火神だね。

「ほんと、後先考えないんだから…」

「この点差とブロックが二人だったことを考えても一端外に出して揺さぶり、イケるのであれば3Pを、」

「緑間っち!わかったスから落ち着いて!!」

「誠凛、メンバーチェンジです」

「え!?」

どうやらリコも気付いていたらしい。ノッてきたここではなくもう少し点数を稼いでから交代したいのが本音だろうが、このタイミングでしっかり交代させるところはさすがカントクだ。

「アイツ交代!?ありえねーだろー」

「何考えてんだ誠凛ー」

「やっぱちゃんとした監督いねーとこはダメだなー」

「…っ」

誰だよ今の。一言文句言わないと気が済まない。いや、誰と言うより会場全体がそんな雰囲気だ。良い指示なのに、どうしてリコがこんな態度とられなきゃいけないの。普通の監督でもきっと、同じことするのに。

「…不味いな」

みーくんの呟きで思考を一旦止めて再びコートに目を向ける。あれ、さっきも同じことあったような。じゃなくて、

「インサイドが弱いっスね」

勿論撃ったシュート全部が入る訳じゃない。リバウンドがとれず、速攻を決められて差をつけられている今、流れは完全に桐皇だった。



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