「はい、じゃあ今の組分けで練習を開始します。メニューはコレです!」
筋トレ組(上半身)Aチーム、筋トレ組(下半身)Bチーム、ハンドリング組Cチーム、走り込み組Dチームにそれぞれのメニューを書いた紙を渡す。少し経つとすぐに嫌そうな声がそこら中から漏れた。きっと誰もが見慣れたメニューだろう。でもなんで今さら、なんて言わせない。基礎が一番大事なのは何をするにしても共通して、当たり前だから。
「A、Bは半々で奥のコート、Cは一人一個ボール持ってDと残りのスペースに一列に並んでください。ぶつからないように気を付けて!」
タイマーを30分にセットして、わくわくしながらいつもの笑顔を浮かべる。
「1セット30分、終わらなかったりズルした人から外れてもらいます!」
きついのはわかってる。でもこれくらい余裕でやってもらわなきゃ、帝光中バスケット部正規レギュラーなんて、夢のまた夢だし。
「スタート!!」
タイマーのブザーが体育館中に響き渡った。
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