除夜の鐘の音で目が覚めた。

「…もう年明けたのか」

「……ん…」

隣でうつ伏せになっていた遊木も身じろぎをすると目を擦りながら体を起こした。

「………朝?」

「朝、ってゆうか、年明けた」

「ねむい…」

「初詣どうする?」

「…てっぺーが行くなら行く」

「なら準備しなきゃな」

「んー」

のそりと立ち上がった遊木は一度部屋を出ようとしたが立ち止まってこっちを振り向いた。

「今年もよろしくね」

「……こっちこそ」

「その余裕さがうざーい」

目が覚めて来たのかいつもの口の悪さが出て来た事に苦笑いをこぼしながら、部屋の隅に投げやっていたジャケットに腕を通した。





明けましておめでとうございます!
2012.01.01




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