「なんで高校近くにコンビニ置いてないのかなー」

お茶とチョコレートの入ったビニール袋を手に持ちながらぼやく。誠凛ならさ、歩いて一分の距離にコンビニだよ。嘘だけど。
ため息まじりに目の前の信号が青になるのを待ちつつ。―――待ちつつ、目をやった方向にあるリヤカーを見て思わず息を止めた。

「一回もじゃんけんに勝てねぇ!…って、どーゆうことだよっ!?」

「人事を尽くした結果に決まっているだろう?」

「訳わかんねぇよバーカ!!」

片方は知らないけど、あの緑頭と眼鏡は。

「……みーくん、?」

多分そうだ。もしかしたら黒ちゃんときーちゃんの試合の事を聞いたのかもしれない。
…もし、そうなら。とりあえず教えてあげた方がよかったのかな。
海常高校は逆方向です。

「………………まーいっか」

急がなきゃ、ちょっとよっくりし過ぎたし2Qに入っちゃったかもしれない。
赤が青に変わった。


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