2年生後期



「後期っても変わんないね」
「ね、って結構変わるぞ?二年の後期からは受験に向けての活動が増えるからな」
「なん…だと…わ、忘れてた」
「頼むからしっかりしてくれよ」
「よ、よ……よ?」
「はい、なまえの負けな」
「うわぁぁ、もー!」
「これで、何でも一つ俺の言うことを聞くんだろ?」
「う…だから康次郎としりとりなんてしたくなかったんだよ」
「単語でなく文章なんだから簡単だろ」
「そうかなぁ」
「ああ」
「え、なになに?なんでも言うこと聞くとか。まさかとは思うけど、エッチなことはやめてよ」
「するわけないだろ」
「即否定された」
「当たり前だ」
「じゃーなにさー」
「…一回頭を撫でさせてくれ」
「え」
「別にエッチじゃないだろ」
「いや、そうだけども」
「なんだ?」
「そんなんでいいの?もっとこう、限定のハーゲンダッツおごるとか…」
「まさか」
「えっと…じゃあ、ハイ」
「失礼」
「………」
「……………」
「……いや、え?」
「ん?」
「ひたすら撫でんの?」
「ダメか?」
「なんか居心地が」
「じゃあこんな感じで、ぎゅってして撫でれば違和感は無くならないか」
「へっ!?」
「………」
「……………」
「…あ、悪い」
「悪いじゃないわ」
「悪くないのか?」
「ワルイ、ココ、キョウシツ」
「…そうだった」
「ソウデナクトモ、コージロー、イマノコウドウ、ケイソツ」
「悪かった。でもなんでカタコトなんだ」
「カタコトになりたくもなるわ」
「そうか」
「離せ」
「あ、そうだな」
「天然色ボケ男め!変態!変態!!」
「変態か…そうだな、まあ、変態かもしれないな」
「認めちゃうんだ?」
「男だしな」
「ばーかばーか」
「?」
「康次郎がそんなだからクラスメイトに誤解されてるんだ」
「…なまえ」
「なにさ」
「いや、前にも言ったが、別に俺は誤解されても構わないぞ」
「………」
「ああ、なまえが構う場合もあるのか、それならすまない」
「…健ちゃぁぁんもう康次郎やだあああ」

後期始まります。
20140216



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