「ザキって好きな人いんの？」
「は？…はぁ！？ばっ…な、お、お前何言っ…はぁあ！！？」
「顔赤っ、なに、いんだねやっぱり」
「やっぱりってなんだよ！？」
「原が言ってた」
「てめっ、原ァァ！！」
「かわいー」
「かわっ…！？」
「てかさぁ」
「なんだよ…」
「ぶっちゃけ誰よ、花宮？」
「いや、まずちげぇし、なんで初っ端から出てくる名前が男なんだよ！」
「ホモかと思って」
「なワケあるか」
「今流行りのね」
「流行ってたまるか」
「じゃあ誰なのさ、古橋？」
「だぁから、なんで男だ！」
「女か」
「それ以外を求めんな」
「どこの女？霧崎？」
「…ああ」
「霧崎かぁ…え、第一？」
「第一」
「えー…うーん、2年？」
「…2年」
「何組？」
「後半組のうちどっか」
「じゃあザキと違う組じゃん、かわいそうに」
「いや、かわいそうとか、お前に言われたくねえよ！？」
「私は好きな人が違う組ーとか、そういうことないし。あ、でも健ちゃん違う組で寂しいや」
「そういうことじゃねえよ」
「ちがうの？」
「ちがうだろ」
「じゃあ誰なの、私の知ってる人？」
「よく知ってるだろうな」
「…教える気あるならパパッと教えてよ、気になるじゃん」
「教えねえ」
「あ、なんでむすっとすんのさ！ザキ立つのは反則でしょ、届かん！バカー！」



「あいつら、何小学生みたいなやり取りしてんだ」
「お前は保護者か瀬戸、ほっとけ」
「…山崎、あいつ可哀想だな」
「あいつの惚れた理由のがカワイソーだけどね」
「なんだ原、そんなの知ってんの？」
「うん、なんか、入学式の日に校門で会ったらしいんだけど、なまえが盛大に転んでたんだって」
「はぁ？」
「それだけか」
「そんだけ、ってか、それがキッカケみたい。あとそん時に学生手帳落としてたんで届けたら、反応がどうのこうのって」
「つか、アイツ結構お前にそういう話するんだな。お前全部バラしてるけど」
「まあね」


入学式のおもひでとかやりたい
20140126

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